【AFP=時事】中米エルサルバドル国会(一院制)は26日、ナジブ・ブケレ大統領によるギャング撲滅作戦の一環として、被告人が18歳未満の未成年であってもレイプ、殺人、テロ行為の罪で終身刑を科すことを可能とする法案を可決した。 「世界で最もクールな独裁者」を自称するブケレ氏は、何万人ものギャング構成員と疑われる容疑者を刑務所に収容している。 エルサルバドルは今月、憲法を改正し、「殺人犯、レイプ犯、テロリスト」に終身刑を科すことを可能にした。それまでの最高刑は拘禁60年だった。 ブケレ氏は、ギャング構成員であるかかどうかにかかわらず、18歳未満の未成年でも「殺人犯、レイプ犯、テロリスト」には終身刑を科せるようにすべく、議員らに働き掛けていた。 与党所属のエルネスト・カストロ国会議長は、「こうした犯罪者が二度と日の目を見ることはないという安心感を、エルサルバドルの家族に与えた」と述べた。 ブケレ氏は2022年、非常事態宣言を出し、ギャング構成員を令状なしで逮捕できるようにし、9万人以上を逮捕した。だが、そのうち約8000人は裁判で無罪判決を受けて釈放された。 特に物議を醸している政策は、ギャングとの関係を疑われる者は未成年であっても成人刑務所に送られるというものだ。 この取り締まりによって世界最悪レベルだった殺人発生率は過去最低水準にまで低下したが、治安部隊による人権侵害の疑いもかけられている。 右派政党「国民共和同盟(ARENA)」所属のフランシスコ・リラ議員は、「何千人もの」エルサルバドル国民が今も「公正な裁判を待っている」と述べ、「善良な人々が身に覚えのない罪の報いを受けている」と嘆いた。 採決に先立ち、リラ氏は国会で「刑罰には賛成だが、憲法を歪曲(わいきょく)してはならない」と書かれたプラカードを掲げた。【翻訳編集】 AFPBB News