大分県内の薬物摘発、25年は95人で3年ぶり増 10~30代が半数超、全国初「ゾンビたばこ」立件も

大分県警は2025年の薬物事件の摘発状況をまとめた。全国初の立件となった指定薬物エトミデート密輸事件の5人を含め、年間95人を逮捕、書類送検した。前年を6人上回り3年ぶりに増加した。10~30代の若い世代が53人と半数以上を占め、特に大麻関連が目立った。県警は「交流サイト(SNS)の普及で、これまで以上に薬物の入手が簡単になっている」と警戒を強めている。 エトミデートは「ゾンビたばこ」と呼ばれ、沖縄県などで乱用が広がっている。海外では鎮静剤として使われているものの、過剰摂取すると意識を失ったり、立っていられなくなったりする場合があり、国内では昨年5月から規制されている。 大分県警によると、県内の指定薬物の摘発は6人。このうち5人がエトミデート関連だった。事件では、中国籍の3人が医薬品医療機器法違反(指定薬物輸入)などで逮捕、起訴され有罪が確定。別の2人が書類送検された。全員が20代の男性で、航空貨物に隠して輸入を試みたという。 エトミデートはリキッド(液体)を電子たばこで吸引して使用するものが多い。県警は「手軽さもあり若者の間でまん延している可能性がある」と分析する。 大麻関連では計40人を摘発し、前年から7人増加した。20代の20人が最多で▼10代 8人▼30代 7人▼40代 4人―と続いた。30人は初犯だった。 昨年夏には大分市内のアパートで営利目的で所持、栽培した会社員の男(30)を逮捕し、大麻草9株(計約2キロ)を押収。年間の乾燥大麻の押収量は約1・42キロで、前年の約14倍と大幅に増えた。 覚醒剤の乱用は中高年層に多い。摘発した48人のうち、40歳以上が37人と8割近くを占めた。35人は再犯者で、暴力団関係者は9人。押収量は前年より22グラム少ない24グラムだった。 県警組織犯罪対策課の庄司康宏次席は「SNS上や繁華街での取り締まりを強化する。薬物使用は健康被害のみならず、判断力の低下に伴う粗暴事件や交通事故にもつながりかねない。絶対に手を出さないでほしい」と話した。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加