ルーブル美術館へのテロ計画か──「“聖戦”を掲げる過激思想の影響」受けた男を仏当局が逮捕

フランスの捜査当局が5月7日、ルーブル美術館へのテロ攻撃を計画した疑いで、27歳のチュニジア人の男を逮捕したと、ル・モンド紙が報じた。フランスの国家対テロ検察庁(PNAT)は同紙に対し、容疑者は「イスラム過激派による武力ジハード思想に感化され」ており、「人々を標的としたテロ計画に関与した疑い」で逮捕されたと説明している。なお、容疑者はテロ計画への関与を否認している。 捜査の結果、容疑者はパリ16区のユダヤ人コミュニティやルーブル美術館を攻撃対象として検討していた疑いが浮上した。ただし、実際にどこを標的にするつもりだったのかは、現時点で特定されていない。 捜査の発端は、4月下旬、容疑者のダフェル・Mが偽造免許証で車を運転していたとして、パリ中心部で逮捕されたことだった。この際、フランスでの在留資格を持っていないことも判明した。ダフェル・Mは強制退去手続きに不服を申し立て、交通違反での検挙から9日後に一時釈放された。 その後、再逮捕までの間に捜査当局がダフェル・Mの携帯電話を解析したところ、「多数のジハード主義のプロパガンダ動画や、銃器、刃物の写真が数百枚見つかった」という。さらに当局は、ChatGPTに「爆弾の作り方」などと入力していた履歴も確認しており、犯行に関連する可能性があるとみて調べている。 捜査関係者はル・モンド紙の取材に対し、ダフェル・Mが海外在住の人物と襲撃計画についてメッセージをやりとりしていた疑いがあると語っている。ある会話では、ルーブル美術館につながる侵入経路を知っていると主張し、館内に仕掛ける爆発物の製造について相談していたという。別の会話では、猛毒リシンの製造計画に言及したほか、「16区のユダヤ人を襲撃したい」との意向も示唆していたとされる。 ダフェル・Mは起訴に向けた手続きのため、5月11日にテロ対策を専門とする予審判事のもとへ出廷した。

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