スペインファッション企業「MANGO」創業者の転落死→他殺の余波…息子ジョナサン氏、副会長職を辞任

スペインのファッション企業「MANGO(マンゴ)」の創業者、イサク・アンディック会長(死亡当時71歳)の転落死事件で捜査対象となっている長男ジョナサン・アンディック氏(45)が、会社の副会長職から一時的に退くことになった。 26日(現地時間)、EFE通信によると、アンディック家側の代理人は、ジョナサン氏について、司法手続きへの対応により会社業務に集中することが難しい状況だとして、副会長職から一時的に退くと明らかにした。 ジョナサン氏は、昨年12月に発生した父親死亡事件に関連して被疑者として逮捕された後、最近保釈された状態だ。 ジョナサン氏はこの日、声明を通じて、「世論が偏向的で歪曲された物語を作り上げ、現実とはまったく関係なく有罪と決めつけている」とし、事件への関与疑惑を改めて否定した。 さらに、「父とは、幸せで大切な思い出を数多く共有してきた」とし、「ほかの家族と同じように、私たちも困難な時期を経験したが、互いの理解と支えによって乗り越えてきた」と主張した。 ◇事故死判断から再捜査へ転換 イサク・アンディック会長は2024年12月14日、バルセロナ近郊のモンセラートで、息子ジョナサン氏と登山中、およそ150メートル下の峡谷に転落して死亡した。 当初、警察は事故死と判断していたが、その後、再捜査に着手した。 ロイター通信や英紙タイムズによると、裁判所の令状には、ジョナサン氏が事件に積極的かつ計画的に関与した可能性を示す証拠が盛り込まれているという。 捜査当局は、ジョナサン氏が事件前の数日間に現場周辺を3回訪れていたことや、イサク会長が転落した場所が登山道で唯一、柵のない区間だった点に注目している。 また、ジョナサン氏は父親との関係は円満だったと供述していたものの、押収されたWhatsAppメッセージには、憎悪や恨み、死に関する言及、自身の境遇を父親のせいにする内容などが含まれていたと、令状に記載されている。 金銭への執着をうかがわせる内容も含まれていたとされる。 ◇「早期相続要求」疑惑も トルコ出身のイサク会長は、10代の頃にスペインへ移住し、1984年にマンゴを創業、世界的ファッションブランドへと成長させた。 フォーブスは、イサク会長の純資産を約45億ドル(約7168億円)と推定した。 マンゴはバルセロナに本社を置く非上場企業で、世界120カ国で約3000店舗を運営している。昨年の売上は38億ユーロ(約7038億円)を記録した。 イサク会長は2014年、世界一周航海のため、経営の第一線から退き、長男ジョナサン氏に経営権を譲った。しかし、その後、会社業績の悪化と負債増加が続き、2020年に復帰して、トニ・ルイス最高経営責任者(CEO)に経営を任せた。 捜査過程では、イサク会長が会社資産保護のための財団設立を議論しており、それを知ったジョナサン氏が早期相続を要求したとの疑惑も提起された。 令状担当判事は、こうした金銭問題によって父子関係が悪化した可能性に言及したと伝えられている。ただし、ジョナサン氏は、父親とは和解した状態だったと主張している。

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