元広島・羽月隆太郎氏、TikTok生配信で謝罪 実名は挙げずも「私を含め6人が…」と明かす

「ゾンビたばこ」と呼ばれる指定薬物エトミデートを使用したとして、医薬品医療機器法違反の罪で拘禁刑1年、執行猶予3年の有罪判決を受けた元広島・羽月隆太郎被告(26)が28日、TikTokで動画を生配信した。15日の初公判で、球団内の他選手も使用していたことをほのめかしていた。この日は「私を含め6人が同じ人物から購入していました」と明かし、実名は挙げなかった。 スーツに深緑のネクタイ姿。約12分間の動画で何度も謝罪の言葉を繰り返した。経緯については、昨年4月頃にから使用を始めたという。「ある知人から『シーシャ』だと言われて渡されたものを使用していました。『よく眠れるようになる』『リラックス効果ある』などと説明を受けていました」。昨年11月末に指定薬物の特集を見た家族に違法性を指摘され、自身もその可能性を認識していたという。「周囲の環境に流され、問題ないだろうという軽率な考えをもってやめることができませんでした」。知人に関して「球界関係者ではありません。ただ、複数の野球選手と関わり合った人物です」と説明した。 逮捕後、数日間は容疑を否認したことについて「最初は自分一人で背負おうと考えていた」という。他の選手に捜査が及ばないように、と考えたものの、その後は取り調べで他選手の関わりも供述。「警察からは『グレーを逮捕することはできない』、球団からは『グレーを黒と同じ処分にはできない』と言われました。ここで言う『黒』とは、尿検査で陽性が出ることです」。さらに「保釈後、仲間だと思っていた人たちから連絡はありませんでした。結果として仕事を失い、仲間だと思っていた人たちは離れていきました」と“裏切り”と感じたことが今回の「告白」へとつながったようだ。 その他、同僚や先輩との飲み会の出来事として「体質的にお酒が飲めない僕が飲まなければならない空気があった。飲んで寝てしまった際にライターであぶったフォークを首に当てられたこともあり、その傷は今でも残っています」という過去も明かした。 現在は出身地の宮崎で生活しているという。「小学生や中学生が『野球を教えてください』と家まで来てくれることがあります。こんな自分でも、まだ頼ってくれる人がいるのだなと思うと、涙が止まらなくなるときがあります」などとも語った。今後は社会復帰への道を模索しながら、配信を続けるとした。 起訴状によると2025年12月16日ごろ、医療以外の用途で若干量を自宅で使った疑い。同日に任意同行を受け尿検査でエトミデートの陽性反応。その後、球団には任意同行されたことを報告していなかった。 羽月被告はプロ7年目の25年は代走の切り札として74試合に出場し、リーグ5位タイ、チーム最多17盗塁を記録。勝負の行方を左右する走塁でチームに貢献する試合もあった。課題の打撃でも打率2割9分5厘と好成績を残した。春季キャンプは2軍スタートが決まっていたが、今季もスーパーサブとして期待されていた中でキャンプ直前の1月27日に逮捕。球団には任意同行されたことを報告していなかった。逮捕翌日に、球団は「野球活動停止」の処分を決定。2月17日に起訴。同24日に球団が「契約解除」とした。 ◆羽月被告のこれまで ▼2025年12月16日 110番通報を受けた広島県警から任意同行を求められ、尿検査でエトミデートの陽性反応 ▼2026年1月27日 医薬品医療機器法違反の疑いで逮捕 ▼28日 球団が「野球活動停止」の処分を決定。 ▼29日 広島地検に身柄送検 ▼30日 広島県警がマツダスタジアムと大野屋内総合練習場を家宅捜索 ▼2月6日 エトミデート使用を認める趣旨の供述を始めたことが明らかに ▼17日 広島地検が医薬品医療機器法違反の罪で起訴 ▼18日 広島市内の留置施設から保釈 ▼24日 球団が「契約解除」の処分を決定 ◆エトミデートとは もともとは鎮静剤や麻酔導入薬などとして使用される、国内未承認の医薬品成分。本来の使用用途とは別に、電子たばこ向けに違法に使用されるケースが社会問題化し、昨年5月に厚生労働省が「指定薬物」として規制。使用すると手足がけいれんし、ゾンビのように見えることから「ゾンビたばこ」とも呼ばれる。 ◆羽月 隆太郎(はつき・りゅうたろう)2000年4月19日、宮崎市生まれ。26歳。鹿児島・神村学園高では2年夏に甲子園出場。18年のドラフト7位で広島入り。168センチ、73キロ。右投左打。通算277試合、打率2割4分3厘、1本塁打、34打点、51盗塁。

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