警察署の中で鋭い視線をカメラに向ける上半身裸のひげ面の男。 男は、ブラジル最大都市サンパウロの路上で強盗をたくらみ、日本人男性を銃で殺害したとして逮捕されました。 防犯カメラに残されていた事件の様子。 家族連れが赤い車に向かって歩いてくると、それを待ち伏せていたように1人の男が近寄ります。 家族連れに近づいた黒い服の男がアンデルソン容疑者(36)。 そしてその男と向き合う青っぽい服の男性が現地在住の日本人男性、フクドメ・ススムさん(78)です。 この時、アンデルソン容疑者は金銭を要求したとみられますが、フクドメさんはその要求を拒否したのか車に乗り込もうとします。 しかしアンデルソン容疑者は再びフクドメさんに近づき、そして追いかけ、もみ合うような状態に。 言い争うような大きな声が聞こえたこの直後、フクドメさんは妻と孫のいる前で銃で撃たれ、その後、死亡しました。 一方、フクドメさんを撃ったアンデルソン容疑者は、現場から走り去る際、何かを小脇に抱えているように見えます。 この時、フクドメさんの妻のハンドバッグを奪っていました。 事件から2日後の26日、現地の警察に逮捕されたアンデルソン容疑者。 過去に3つの強盗罪や銃刀法違反での逮捕歴があり、仮釈放中だったといいます。 自らを薬物中毒と話し、警察の調べに「薬物を買う金がなくて困っていた」と話し、容疑を認めているといいます。 また、現地の警察はこの事件の共犯として、新たにガブリエル容疑者の身柄を拘束しましたが、男は事件への関与を否定しているということです。 現地、ブラジル・サンパウロの日本総領事館は銃器を使用した強盗殺人事件などが多発。 日本人も被害に遭っているとして注意を呼びかけています。