「出場メンバー、オーダーはほぼ決めてもらっている」巨人・橋上秀樹監督代行が唯一こだわった「3番サード・坂本勇人」の舞台裏

【球界ここだけの話】5月下旬。交流戦開幕を控えた巨人に、激震が走った。阿部慎之助前監督が長女への暴行容疑で25日に現行犯逮捕され(26日未明に釈放)、26日に電撃辞任が発表された。チームへの影響は計り知れない。それでも、レギュラーシーズンは止まらない。オフェンスチーフコーチから配置転換された橋上秀樹監督代行(60)が指揮を執ることになり2戦目、27日のソフトバンク戦。ベテランの坂本勇人内野手(37)が「3番・三塁」で起用された。 当時の状況について橋上監督代行は後日、「守備コーチと打撃コーチの方でほぼほぼ、出場メンバーとオーダーは決めてもらっている。そのうち私自身も自分の意見を入れていくようにはなると思いますけど、今のところは川相さんを中心にある程度、オーダーを決めていただいている。コーチの人も、やりがいというものが必要でしょうから。当分の間は、そこは尊重しながら、もうほぼ100%、話を聞き入れながらやっていきたいと思っている」と明かした。 橋上監督代行は楽天時代にヘッドコーチとして故野村克也監督に仕えるなど、〝参謀〟としての経験は豊富。一方で、監督経験は独立リーグ時代から指揮した新潟のみ。ただでさえ前例のない、外部出身者の巨人監督代行の役割に、就任当初から試行錯誤を続けていく方針を示していた。 だが―。 「3番・(坂本)勇人に関しては、僕が言いました」 橋上監督代行は前回、1軍戦略コーチなどで巨人に所属したときから、中心選手としてプレーする坂本の姿を見てきた。阿部前監督の逮捕に伴い配置転換が決まった25日の夜。選手会長の吉川、キャプテンの岸田だけでなく、ベテランの坂本にも直接連絡を入れ、コミュニケーションを取っていた。 起用の狙いについては「打順を決めてる最中、最初はダルベック3番、大城4番という話があった。要は3番がいないからという話でそういうふうに上げていったので、だったら、3番・勇人にしたらいいんじゃないのっていうことで。どうせ使うなら上(位)で使った方がいいなという思いが勇人に関してはあったので。こちらの考えと、向こう(コーチ陣)の問題点が合致したので、そういう形になった」と説明した。 坂本はその試合でビッグイニングにつなげる安打を放ち、橋上監督代行の初勝利に貢献。翌28日も二塁打をマークした。準備期間は当然、十分ではなく、手探りで進む橋上野球。それでも、ノムさんの門下生として「ID野球」を学び、独立リーグでの監督時代にそれを現代の選手たちにも適用するあんばいを探った指揮官による、伝統球団のかじ取りに注目が集まる。(浜浦日向)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加