人種差別で逮捕されたリーベル4選手、条件付きで釈放…弁護士は不服「ブラジル司法に利用された」

人種差別容疑で刑務所に収監されていたリーベル・プレート女子の4選手は、条件付きで釈放されたようだ。 事件が発生したのは、今月21日に行われたブラジル・レディース・カップのリーベル対グレミオ戦。ブラジル・サンパウロでの試合中、カンデラ・ディアスのゴール後にリーベルの選手たちがボールボーイに対して猿真似ジェスチャーを行ったことで、試合が中断。両チームが激しく衝突すると、グレミオの選手たちは抗議のためにピッチを離れ、さらにリーベルの6選手が退場処分に。リーベルは選手不足により試合が続行できず、グレミオの勝利扱いとなっている。 そして試合後、サンパウロ警察は今回の事件でカンデラ・ディアス、ミラグロス・ディアス、ドゥアルテ、カンガロの4名のリーベル選手を拘束。刑務所に収監し、世界中で物議を醸していた。 それから1週間が経過した28日、『AP通信』など複数メディアによると、収監されたリーベルの4選手が釈放された模様。しかし、事件の裁判が終わるまでブラジルにとどまり、毎月サンパウロ裁判所に出頭することが条件になっているようだ。4選手の弁護士は同メディアに対し、「この決定には大きな恣意性と、ブラジル司法の『メッセージを送りたい』という願望が明らかだ。彼らはその目的で今回の事件を利用している」と決定を批判している。 なお今回の事件により、大会組織委員会はリーベルを除外、2年間の出場停止処分を課した。またリーベル側も声明で、「差別的なジェスチャーについて、絶対的な反対姿勢を表明する。リーベル・プレートはすでに相応の懲罰措置を取っており、今後もこのような行為を根絶するために努力することをお伝えする」と発表している。

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