熊本地震でAIフェイク氾濫 注意 災害報道に新たな課題 令技術向上で「本物」と見分けつかぬ時代に

28日、熊本県で最大震度7の地震が発生した。SNSでは生成AIによる偽画像や動画、過去の災害映像を流用した投稿などが相次ぎ、専門家らが注意を呼びかけている。生成AIの急速な進化により、災害時の偽・誤情報は新たな局面を迎えている。 地震直後、爆発や建物倒壊、津波などを装ったとみられる画像や動画がSNS上で拡散。「本物かAI生成か見分けがつかない」と戸惑う声も上がっている。近年は生成技術の向上により、専門家でも即座に真偽を判別することが難しいケースが増えている。 AI研究者で『生成AIで世界はこう変わる』の著者・今井翔太氏は、「能登半島地震の時はAI画像はともかく、動画生成AIはまだ発展途上で、動画はフェイクの可能性が低いとされていました。しかし現在は動画生成AIの性能もかなり高くなっているので、情報拡散等はご慎重に」とSNSで呼びかけた。 ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)も、公式Xを通じ「生成AIによる偽画像や、過去の画像などによる偽・誤情報が流れる可能性があります。著名人や友人・知人からの情報でも、再拡散する前に立ち止まり、正しい情報か確認してください」と注意喚起している。 災害時の偽情報は以前から社会問題に。2016年の熊本地震では、「動物園からライオンが逃げた」とする虚偽画像をSNSに投稿した男性が、偽計業務妨害容疑で逮捕される事件が発生した。 この事件から10年が経ち、生成AIの技術は大きく進化した。さらに一般普及により、実際には存在しない被災現場や爆発、倒壊の様子を極めて精巧に作り出せるようになり「本物と見分けがつかない」レベルの画像や動画が短時間で大量に拡散される時代になった。 災害時にはSNS上の映像をうのみにせず、自治体や気象庁、消防・警察、報道機関など信頼できる情報源で確認することが重要となりそうだ。

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