●「トカゲの尻尾」トラブル多く 富山市芝園町で16日に発生した白昼の路上強盗事件は、被害者の男が特殊詐欺の被害金を受け取る「受け子」の容疑者として逮捕される異例の展開となった。強盗グループの中国人3人が奪った現金200万円は詐欺の被害金とみられる。受け子の男が被害金を入手した直後の16日午後1時20分ごろに強盗被害に遭っていることから、富山県警は事前に受け子の情報を把握した上で襲った可能性があるとみて、全容解明を進める。 「最初は強盗事件の被害者として事情を聞いていたが、高額な現金を所持していた理由を尋ねていくうちに犯行が発覚した」。17日、富山中央署で報道陣の囲み取材に応じた中田佳秀副署長は、兵庫県神戸市垂水区桃山台の無職の男(58)を特殊詐欺の受け子として逮捕した経緯を説明した。 中国人3人に奪われた現金200万円は、男が所持していたリュックサックに入っていた。ただ、リュックには特殊詐欺の被害者の70代女性が所有していた金地金がそのまま残っており、男を追及したところ、受け子として現金200万円と金地金を詐取したことを認めたという。 富山中央署は、この詐欺事件についてトクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)による犯行とみる。捜査幹部は被害金を受け取る受け子は「高額な現金を所持しているため他のグループなどから狙われたり、仲間内で取り分を巡って恐喝トラブルに巻き込まれる可能性が高い」と指摘。犯行グループの末端に位置付けられるため「犯行が発覚しそうになると、グループから使い捨てにされる『トカゲの尻尾切り』とされるケースが多い」と分析する。 捜査幹部は今回の強盗事件について、中国人3人が男が受け子として現金を受け取る日や場所の情報を把握していた可能性があると指摘。男が16日に女性から特殊詐欺の被害金を奪った後、3人が同日午後1時20分には被害金を強奪し、事前に用意していた乗用車のレンタカーで逃走していることから、計画的な犯行の可能性があるとみている。 17日、警察は事件現場周辺で通行人や通行車両から聞き込みを行った。