大阪・関西万博の工事で、下請け業者に工事費を水増し請求させて自社に損害を与えたとして、大阪府警捜査2課は19日、背任容疑で、大手ゼネコン「竹中工務店」(大阪市)で万博関連工事の総括作業所長を務めた河井辰巳容疑者を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。 関係者によると、河井容疑者は、下請け業者から「キックバック」などの利益を受け取っていた可能性があるといい府警は実態解明を進める。 大阪・関西万博は大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)を会場に昨年4月~10月に開催。会場のシンボルとなった大屋根リングは1周約2キロ、高さ最大約20メートルで「世界一の木造建築」としてギネス世界記録に認定された。 2025年日本国際博覧会協会(万博協会)によると、大屋根リングとその周辺施設は3工区に分けて公募され、いずれも国内の大手ゼネコンなどが共同企業体(JV)を構成して落札。竹中工務店は約175億5500万円で落札された工区のJVの1社だった。 万博を巡る会場建設費は当初1250億円と想定されていたが、資材や人件費の高騰により令和5年秋に2350億円に膨らんだ。費用は国と大阪府市、経済界がそれぞれ3分の1ずつ負担している。 河井容疑者は会場の建設中、竹中工務店の会場整備の責任者として、報道機関の取材にも応じる立場だった。