事件から58年…袴田巖さん(88)無罪確定へ 姉「せめて長生きして欲しい」【news23】

1966年に一家4人が殺害された事件のやり直しの裁判で無罪判決を受けた袴田巖さん。検察トップが控訴しないと表明し無罪が確定します。袴田さんは現在88歳。事件から58年もの年月が過ぎました。姉・ひで子さんは「もう88歳だから多くは望みませんが、巖にはせめてもう少し長生きしてもらいたい」と語りました。 ■事件から58年 袴田巖さん無罪確定へ 姉「せめて長生きを」 旧清水市で一家4人が殺害された事件の再審=やり直しの裁判で、静岡地裁から無罪判決を受けた袴田巖さん。 8日、最高検察庁が控訴しないと発表し、無罪が確定します。 袴田巖さんの姉・ひで子さん(91)は8日夜… 袴田さんの姉・ひで子さん 「58年の苦労が吹き飛んだといいますか。喜びしか今のところありません」 1966年に事件が発生し、袴田さんは一度死刑が確定。しかし、2014年に裁判のやり直しが認められ、袴田さんは48年ぶりに拘留が解かれました。 そして、9月26日、静岡地裁は「捜査機関により証拠がねつ造された」として再審で袴田さんに無罪を言い渡しました。 袴田さんの姉・ひで子さん 「『無罪です』って裁判長さんが言った。だからもう裁判所には行かない」 袴田さんには死刑執行の恐怖により精神が不安定になる、「拘禁症」が残りました。 袴田さんは30歳で逮捕され、現在88歳。無罪が確定するまで58年もの年月が過ぎました。 袴田さんの姉・ひで子さん 「(袴田さんは)妄想の世界にいるので、(無罪確定は)半分は信用して半分は嘘と思ってるんじゃないか。もう88歳だから多くは望みませんが、巖にはせめてもう少し長生きしてもらいたい」 最高検察庁は8日、畝本直美検事総長の名で談話を発表。「静岡地裁の判決は多くの問題を含む到底承服できないものである」としつつ、「袴田さんが結果として、相当な長期間にわたり不安定な状況に置かれてきたことにも思いを致した」としています。

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