GACKTが主演を務める月9ドラマ「ブラックトリック~裁きを操る弁護人~」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系/FODほかにて配信)の第8話が9月7日に放送された。浦真鷲(GACKT)が発した「蟻の一穴」。それが一つの悪事を暴く痛快さに加え、その背後にあるより大きな悪が明確になるという展開で高揚感を増した。(以下、ネタバレを含みます) ■ウソを武器に敵を追い詰める痛快リーガルエンターテインメント 本作は、GACKT演じる“でっち上げの天才”である敏腕弁護士・浦真鷲直人(うらまわし・なおと)が、依頼人を救うためウソを武器に、手段を選ばず真実を暴いていく完全オリジナルストーリーの痛快リーガルエンターテインメント。 浦真鷲は敏腕弁護士として活躍する一方、優秀な一級建築士という顔も併せ持つ。依頼人である弱者を救うためなら、建築事務所チームのメンバーを巧みに動かし、緻密な罠で敵を追い詰める。“ウソ”で作り上げられた“証拠”は、すべて彼が仕掛けた“ブラックトリック”の一部に過ぎない。悪を持って正義を勝ち取る、新たなダークヒーローの物語となる。 キャストはほかに、業界大手の「コルディア法律事務所」で働くエリート弁護士の麻生縁(あそう・ゆかり)を志田未来、浦真鷲が一級建築士として所属する「はかり建築設計事務所」でアシスタントを務める土生洸太(はぶ・こうた)を神尾楓珠、「はかり建築設計事務所」の一級建築士・鯖山周平(さばやま・しゅうへい)を戸塚純貴、「はかり建築設計事務所」の所長・呉田利静(くれた・りせい)を竹財輝之助)、「コルディア法律事務所」の代表・森木銀次(もりき・ぎんじ)を生瀬勝久、大物政治家の古瀬義親(ふるせ・よしちか)を北村一輝が務める。 ■ドンヒョクと接見した浦真鷲が放った「蟻の一穴」とは はかり建築設計事務所に建築基準法違反があると何者かからのクレームがあり、区の建築指導課から立入検査が入った。調査が終わるまでは申請中の建築許可が下りず、営業停止状態になってしまった。 これも古瀬の仕業かと、縁は思い立ってドンヒョク(セヨン)に電話をかけた。すべてを話すというドンヒョクが指定した場所は、警察署の接見室。接見相手は、浦真鷲だ。 浦真鷲によると、10年前、港南市の都市開発は当時国交大臣だった古瀬の肝いりで、その強引な開発に反対した住民を弁護したのが、浦真鷲の妹である白元美志(映美くらら)だったという。 そんな美志が近づいた古瀬の秘書・仁藤武志(田口浩正)が殺され、逮捕されたのだが、仁藤はドンヒョクの父だった。 「いいや、美志は殺していない」。浦真鷲の言葉に「俺をバカにするのか!?」と激昂するドンヒョク。浦真鷲は「なぜ古瀬を疑わない」と言うが、ドンヒョクは父亡きあとに、自分と母を支えてくれたのが古瀬だとして、信じていた。 そのとき浦真鷲が韓国語で放った「蟻の穴から積み上げた塔が崩れる」ということ。はかり建築設計事務所に戻った縁は、浦真鷲が日本語に置き換えて「蟻の一穴(いっけつ)」と言ったのは、なぜかと考える。 蟻の一穴とは、鯖山が建築に例えて説明したのは「いくら頑丈なダムを造っても、針ぐらいの小さな穴が開いているだけで、その穴はどんどん大きくなって最後は決壊する」ということ。どんなに大きな組織などでも、ささいなことや油断で崩壊するということだ。 ■浦真鷲たちの「蟻の一穴」と共に立ち上がった役所の女性に「かっこいい」の声 そのころ、浦真鷲と接見していた呉田。立入検査は浦真鷲の読み通りで、役所が回収したものの中に、あえて回収するよう仕向けたファイルがあったようだ。「あとは役所の出方次第か」とつぶやく浦真鷲。すると、呉田の横にいた森木が「立入検査が入るって分かってたんですか?」と驚きの表情に。ただ、そんな森木に浦真鷲は「先輩、とぼけなくていいですよ」と言った。 視聴者が驚いたのは森木の登場だ。これまでに古瀬と会っている場面が描かれたことから、古瀬側かと思いきや、浦真鷲が「先輩」と親しげに呼ぶ相手。「仲間だったの?」「どっち?」と揺るがされる中、縁、釈放された浦真鷲、はかり建築設計事務所のメンバーたちが「蟻の一穴」に迫った。 区の建築指導課主事・立花(山口香緖里)から、はかり建築設計事務所と大手ゼネコン・千堂組の取引で疑わしい点があったと聞いた縁。それについて調べようとした矢先、森木から指示された河津ボーリングの社長の不倫案件を担当することに。実は、はかり建築設計事務所が千堂組から請け負ったマンション設計で、地盤に関することを請け負ったのが河津ボーリングだった。河津ボーリングは偽装して工賃を裏金にし、それが古瀬に渡っていると思われた。 縁は森木に「何か狙いがある」と気付いたが、浦真鷲と面識があると分かったことで、見ているこちらとしてもワクワク感が高まった。 そして、千堂組の“蟻の一穴”を広げる瞬間も痛快だった。役所の立花も、これまで千堂組の横暴に振り回され続けていて、上層部からも抑え込まれていたが、「千載一遇のチャンス」と立ち上がったのだ。浦真鷲は、立花たちの立入検査に合わせて、千堂組と河津ボーリングの裏帳簿が目につくようにした。 千堂組の本部長・小竹(神保悟志)は慌てふためきつつ「天下の千堂組だぞ!」とすごんだが、立花は「だからなんなのよ!会社の規模は関係ありません。疑わしい点があれば、どんな大企業であろうと、裏に大物政治家がいようと調査します!」と断言した。 この様子にSNSには「立花さんかっこいい!」の声があふれた。 ■古瀬が浦真鷲の元を訪れる はかり建築設計事務所から立花たちが回収したファイルの一つと、不倫疑惑の写真が、浦真鷲が仕込んだ今回の“ウソ”で、それが蟻の一穴となった。 積み上げてきた塔を崩された古瀬は、浦真鷲の元へ。「妹のえん罪を晴らす」のが目的だと言う浦真鷲に、「その稚拙な考えは受け入れられませんね。国の仕組みというものを分かっていらっしゃらないようだ。あなたはたった一人の人間のために行動している。しかしね、そのせいで国の発展が遅れる可能性がある」と古瀬。 視聴者から「怖すぎる」「闇は深そう」と声が上がった古瀬の国のため、国民のためという大義名分。浦真鷲は、「ウソの上に築かれる未来など、砂上の楼閣だ。いずれ崩れる」と告げるが、ウソを武器にする彼の盛大な皮肉だ。 ただ、ラストは古瀬が「妹さんは必ずあなたを拒絶しますよ」と予言したとおりの状態になってしまった。ここから、いいコンビネーションを見せる浦真鷲と縁がどう巻き返すのか、注目だ。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部