フランス印象派の画家ルノワール(1841~1919年)の美術品などが展示されている仏南部カーニュシュルメールのルノワール美術館で8日、複数の絵画が盗まれた。地元市長がSNSで明らかにした。欧州では名画の盗難事件が相次いでおり、美術館の防犯体制が改めて問われそうだ。 ◇容疑者見つからず 欧州メディアなどによると、不審な2人組が8日早朝、美術館に侵入。絵画4点を盗んだが、このうち2点は逃走中に残していった。防犯カメラには2人が逃走する様子が映っていたという。館内の警報が鳴り5分後に警察が到着したが、容疑者は見つかっていない。地元市長のマソン氏はSNSで、事件について「歴史に対する襲撃だ」と憤った。 この美術館は1960年、最後の居宅だった建物を活用して開館した。ルノワールの作品に加え、実際に使われていた美術道具や家具も展示している。 フランスでは2025年、パリのルーブル美術館で8800万ユーロ(約157億円)相当の美術品8点が盗まれた。容疑者は逮捕されたが、盗品は見つかっていない。また、イタリアでも26年3月、ルノワールの作品を含む複数の絵画が盗まれた。地元警察は8月、捜査で盗品を取り戻したと発表したが、その翌日にも別の美術館で盗難事件が起きた。【片野裕之】