「自宅の電気が止められた」闇バイトに加担し逮捕の男(38)…生活困窮者に迫る“勧誘手口”の詳細

9月3日の朝8時半ごろ、練馬署の護送口からこの日に送検される容疑者たちが姿を現した。先頭を歩いていたのは、短髪に黒縁メガネの男。パッと見た感じは真面目な勤め人ふうで、闇バイトの詐欺で高齢女性から大金をだまし取ったようには見えなかった。男は終始うつむきながら伏し目がちに歩いていた──。 警視庁練馬署に詐欺の疑いで再逮捕されたのは、愛知県蒲郡市のアルバイト・荒川健太被告(38)だ。 「再逮捕の容疑は、7月22日に東京都西東京市の80代女性に息子を装って電話をかけ、『仕事の取引に必要な書類が入ったカバンをなくしてしまった』などと言って、現金160万円をだまし取った疑いです。荒川被告は8月に練馬区の90代女性から、同様の手口で現金50万円をだまし取った容疑で逮捕、起訴されていました。 警察によると、荒川被告は『インスタグラムで知り合った人物から指示された』『自宅の電気が止められ、生活費を稼ぐため闇バイトに応募した』などと供述しており、特殊詐欺グループの受け子だったとみて、詳しく調べています」(全国紙社会部記者) 事件はこれまでに幾度も繰り返されてきた“オレオレ詐欺”だ。特殊詐欺は手口を巧妙に変化させ、’25年の認知件数は2万7832件と前年比32.3%増となった。新たな手口が話題になることが多いが、昔ながらの手口もいまだに横行しているようだ。 気になるのは荒川被告の「生活に困窮していた」という、闇バイトに加わることになった動機だ。最近は同様の動機から闇バイトに加担して逮捕される例が相次いでいる。 ‘25年6月、大田区の80代女性から、息子の知人を名乗って300万円をだまし取ろうとして詐欺容疑で当時67歳の無職の男が逮捕された。男は「荷物を受け取る報酬として4万〜5万円もらっただけ。現金だとは知らなかった」と供述。特殊詐欺グループの受け子だったとみられる。この男は「お金に困っている人へ」というメールに応募して、受け子になったと、当時日本テレビが報じていた。 ‘25年9月に逮捕、起訴された広島市の70代の男は、借金を抱えながら年金と生活保護で暮らしていた。’24年のあるときに携帯電話にショートメッセージで届いた副業の募集に応じて知らないうちに闇バイトとなり、還付金詐欺に加担していた。税務署から自分の口座に振り込まれた455万円を詐欺グループの口座に送金したという。報酬は5万円だったとされる。

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