取り調べ拒否Tシャツ「トラブル誘発のおそれ」 留置場での押収「妥当」の判決 大阪地裁

逮捕され警察署で勾留された際、「私は取調べを拒否します」と書かれた差し入れのTシャツを押収されたのは違法だとして、元容疑者の男性が大阪府に150万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が17日、大阪地裁であった。荒谷謙介裁判長は、Tシャツは留置施設内の「私語を誘発し得る」として押収の判断は妥当だったと認め、男性の請求を棄却した。 Tシャツは、捜査機関の取り調べでは実質的に黙秘権が保障されておらず、取り調べを受けること自体を拒否しなければ権利を守れないと訴える弁護士グループが作成。大阪府警淀川署に勾留されていた男性に弁護人が差し入れた。 荒谷裁判長は判決理由で、直前に府警羽曳野署の別の容疑者に同様のTシャツが届けられた際、それを見た留置施設内の複数の人が「それめっちゃいいやん」などと発言したと指摘。こうした事態を踏まえれば、淀川署が着用を認めた場合に連鎖的に私語が発生し、口論やトラブルに発展する可能性はなかったとはいえない、と判断した。 その上で、規律や秩序の維持を理由にTシャツを押収した署側の対応に「裁量権の範囲の逸脱や乱用があったとは認められない」と結論付けた。 男性側は控訴する方針。男性の代理人弁護士の松田真紀弁護士は判決を受け、「刑事司法における人権保障の観点から極めて大きな問題を残す」とコメントした。

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