東京・上野の路上で現金計約4億2300万円が入ったスーツケースを奪ったとして窃盗の罪に問われている小池恒児被告(47=逮捕時)の公判が9月30日に東京地裁で開かれた。起訴状などによると小池被告は山口組系暴力団幹部の狩野仁琉被告(21=逮捕時)らと共謀し、1月29日午後9時半ごろ、上野の路上で現金計約4億2300万円が入ったスーツケースを奪って逃走。小池被告は指示役兼運転手役、狩野被告は運転手役とみられ、実行役ら含め合計7人が逮捕されている。「狩野被告の父親は暴力団組長です。小池被告は父親の地元の後輩で、狩野被告を子供の頃から知っていました。9月14日に行われた公判で、狩野被告は事件当日に小池被告から『車を出してほしいと頼まれ、運転手役を務めただけで報酬は1円ももらっていない』などと証言しました。また自身が組員であることを否定し、組長である父との絶縁を宣言しています」(全国紙司法担当記者)この日、行われた被告人質問で小池被告は、「仁琉(狩野被告)が嘘をついてるんじゃないですか」などと話し、2人の証言は食い違いを見せた。180センチはあろうかという長身の小池被告はブルーのタイトなスーツで出廷。後頭部の高い位置でポニーテールを作った髪型にはこだわりを感じさせ、その風貌はロックミュージシャンのようだった。弁護士の質問に答える形で小池被告は、事件の経緯について語り始めた。昨年末ごろ、狩野被告も同席している飲み会の席で知り合った男(編集部註:現在も逃走中と思われる人物)から、「近く、お金を運ぶ仕事がある。安全性の高い仕事。実行する人間はいないか?」と持ち掛けられた。小池被告は「探してみます」と答え、テレグラムのアカウントを交換。男のアカウント名は「GS」で「30〜40代。派手な服装でサラリーマン風ではなかった」という。事件の3日前にGSから「運転手がいないから運転手だけやってくれ」と依頼され、報酬30万円を提示された。狩野被告は「前に聞いた案件をやることになったみたいですよ。サポート的なことができるならやるよ」と参加の意思を示した。狩野被告は自身の裁判では「事件当日に小池被告に車を出すようお願いされた」と証言しており、2人の証言に食い違いを見せた。その点を指摘された小池被告は、「(狩野被告が使用したアルファードは)彼のお父さんの車。何かあったらいけないので僕からはお願いできない」と話し、狩野被告の発言が真実ではないと主張。弁護士が「報酬の30万円は相場としてはどうですか」と質問すると、「いろんな人から話を聞いたら高いほうだと思います。相場は5〜10万円ぐらい」と答えるなど常習性を疑わせた。