〝負のスパイラル〟に陥った広島は、本当に「生まれ変わる」ことができるのか。来季で就任5年目を迎える新井貴浩監督(49)と編成部門に加わる小川淳司氏(69)=ゴールドジム女子硬式野球部監督=の前には、いばらの道が待ち受ける。■小園ら4選手が戦力外本拠地マツダスタジアムでの今季最終戦となった3日の阪神戦。負ければ目前で阪神の優勝が決まる試合は、6-4で勝利した。試合後のセレモニーで、新井監督は「今シーズンもたくさんのファンの皆さまに球場に足を運んでいただき、ありがとうございました。また、今年1年間、グラウンド内外で皆さまに多大なご心配とご迷惑をおかけしたことをおわび申し上げます」と謝罪。「われわれカープは来シーズン、生まれ変わります」とチーム再生への決意を示した。ファンに深々と頭を下げた理由には、4位に終わった成績だけでなく、世間を騒がせた「ゾンビたばこ」問題がある。指定薬物エトミデート、いわゆる「ゾンビたばこ」を使用したとして、1月に羽月隆太郎内野手(26)=当時=が医薬品医療機器法違反の疑いで逮捕。後に契約解除となり、拘禁刑1年、執行猶予3年の有罪判決を受けた。7月には、小園海斗内野手(26)と矢野雅哉内野手(27)、田村俊介外野手(23)が羽月元選手にエトミデートを譲り渡した罪で有罪判決を受けた人物と一緒にいる写真を一部週刊誌が配信。矢野と前川誠太内野手(23)は9月に書類送検され、小園、矢野、田村、前川の4選手は10月1日に戦力外通告を受けた。一連の騒動で球団のイメージは損なわれ、同時に戦力的にも深い傷を負った。小園は昨季、首位打者と最高出塁率のタイトルを獲得。3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表にも選ばれた。矢野は守備力の高い遊撃手として2024年から2年連続で100試合以上に出場。2選手の穴は簡単には埋められない。■他球団の獲得調査報道さらに、シーズン終了と同時に報じられているのが国内フリーエージェント(FA)権を取得した主力選手の去就だ。森下暢仁(まさと)投手(29)や床田寛樹投手(31)、坂倉将吾捕手(28)には他球団の獲得調査報道が続出。今季の森下は7勝11敗、防御率3.60。床田は8勝6敗、防御率2.76でともに先発ローテーションの軸を担い、2割5分1厘、15本塁打、74打点を挙げた坂倉は4番打者として捕手だけではなく一塁や三塁も守れる。仮に3人が移籍すれば、来季の広島は100敗の危機だ。