機械製造会社「大川原化工機」(横浜市)の冤罪事件で、保釈されず被告の立場のまま亡くなった同社元顧問相嶋静夫さん=当時(72)=の遺族が、逮捕や勾留を認め、保釈請求を退けた裁判官の判断は違法だとして国に賠償を求めた訴訟の口頭弁論が30日、東京地裁であった。国側は、各裁判官が不当な目的をもって判断したわけではなく「違法ではない」と反論した。 国側の主張では、裁判官は捜査機関が提出した記録を踏まえ、罪証隠滅や逃亡の恐れがあると判断したとした。 原告側の意見陳述も行われ、次男が「裁判所は捜査機関の暴走を止める最後のとりでであるはずだ」と述べた。終了後の記者会見で高野隆弁護団長は、裁判官の判断材料となった捜査機関の資料を、国に提出させるよう裁判所に求めているとし、「できるだけ早く判断してほしい」と求めた。 訴状によると、治療が必要で逃亡や証拠を隠す恐れがない相嶋さんの保釈請求を退け続けるなどし、長期間の勾留につながった計37人の裁判官の判断は違法だとしている。