衰弱死した少女の母親は「お金より娘に謝ってほしい」 警察の逮捕・勾留後に死亡した16歳少女の国賠訴訟

兵庫県内の障害者福祉施設で働いていた少女(当時16歳)が低栄養状態になって死亡したのは兵庫県警と神戸地検の違法な捜査や勾留が原因だとして、遺族である母親が県や国に約1億900万円の国家賠償を求めた訴訟が10月21日に神戸地裁で始まった。県と国は請求棄却を求めて争う姿勢を見せた。法廷で「娘は逮捕されるようなことはしていない。身体を拘束する必要がなぜあったのか」などと意見陳述した母親に、改めて話を聞いた。「なんでこんなことが起こったのか、どうして娘を亡くしてしまったのか、ずっとそんなことを思って、涙が止まりません。国家賠償を求めていますが、もし認められても賠償金は国民の税金です。私はお金より、警察や検察が、捜査に問題があったと認めて、娘に謝罪してくれること、それをずっと望んでいます。娘も亡くなる直前まで、警察、検察が謝ってくれたらええねんと言ってました」(母親) 訴状などによると、少女は母親が運営する障害者福祉施設で働いていた2025年6月17日、突然施設を訪れた警察官に任意同行を求められ、警察署に連れていかれて逮捕された。同年2月に施設であったバレンタインデーのイベントで、少女は利用者の世話にあたっていたが、イベントに参加していたXさんが落ち着かず、他の利用者に噛みつこうとするなどしたため、少女が「あかんよ」などと言いながら、あごに手を添えて止めさせ、お菓子をあげるなどして落ち着かせた。これが、Xさんに対する暴行ではないかという疑いだった。 少女は警察の留置場に勾留され、家族との接見も禁止されて連日取り調べを受けた。弁護人から差し入れられた「被疑者ノート」に、少女は取り調べの様子や勾留中の思いをつづっていた。それによると少女は、捜査員から、〈すなおに言え、しょうじきに言ってくれ〉〈いつまでがんばるん?〉 などと身に覚えのない「自白」を迫られ続けた。 さらに勾留期限の6月27日が迫ると、〈27日にバイバイできひんぞ〉 などと言われ、容疑を認めなかった少女の勾留は、実際に7月2日まで延長された。 7月2日になるとさらに神戸地検は勾留延長を申請し、7月7日まで延長されることになった。2度目の勾留延長が決まった翌日の7月3日、少女は2度嘔吐して留置場内で倒れ、病院に緊急搬送された。翌4日、少女は突然、処分保留で釈放され、その後不起訴となった。だが、逮捕から18日間の身体拘束で、体重は逮捕前から約10キロも減ってしまっていた。

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