「1.5℃は死んだ」──ダーウィンの墓に落書きしたジャスト・ストップ・オイルの活動家2人を逮捕

ロンドンのウェストミンスター寺院にあるイギリスの自然主義者チャールズ・ダーウィンの墓が、環境活動家グループ、ジャスト・ストップ・オイル(Just Stop Oil、以後JSO)のメンバー2人によって汚損された。 この抗議行動が起きたのは、イギリス・ロンドン時間の13日午前9:30。JSOの2人の活動家、元教師助手のアリソン・リー(66歳)と、レディング議会の元事務総長ディ・ブライ(77歳)はウェストミンスター寺院に入り、ダーウィンの白い大理石の墓石にオレンジ色のパウダースプレーで「1.5 is dead(1.5℃は死んだ)」と書いた。このメッセージは、地球温暖化に関する最新の報告書の内容に沿ったものだ。 報告書とは、EUの気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」が1月10日に発表したもので、それによると、世界的に高い気温を記録した2024年は、平均気温が産業革命前の水準を1.5℃上回った最初の暦年となった。周知の通り、産業革命前の気温より温暖化を1.5℃に抑えることは、2015年に各国が合意した地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ条約」の重要な約束のひとつだ。 今回の行動に及んだJSO活動家の一人は、「私たちは安全を確保できるはずだった1.5℃のしきい値を超えてしまった。私たちが6度目の大量絶滅の真っ只中にいることを知ったら、ダーウィンは墓の中で身悶えするだろう」と語っている。リーとブリは当局に身柄を拘束され、ウェストミンスター寺院への器物損壊容疑で逮捕された。

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