ニセの「逮捕状」を使って現金をだまし取ろうとする詐欺未遂事件がありました。 県内では初めて確認された手口で、警察は警戒を強めています。 広島市に住む80代の男性の職場に届けられた「逮捕状」です。 裁判所の印鑑のようなものが押され一見、本物のように見えますが、「まったくの偽物」。 事件には前ぶれがありました。 警察によりますと、高齢男性の職場にこの文書が届けられる前の今月1日。 警察官を名乗る男から国際電話がかかってきました。 「マネーロンダリングの捜査であなた名義のキャッシュカードが確認された。口座情報を譲渡した疑いで逮捕状が出ている」 その後も、違う国際電話の番号から10回以上連絡があり、最初の連絡から2日後の朝。 男から連絡を受け、職場のポストを確認すると…茶封筒に入った「逮捕状」と書かれた紙が投函されていました。 さらに…男性を急がせるかのように男から電話があったといいます。 「捜査を免れたければ100万円を振り込むこと。振込完了まで電話を切らないこと」 不審に思った男性は電話をつないだまま警察を訪れ捜査員に代わったところ男は電話を切り、「詐欺」が判明。 手口の巧妙化に警察は警戒感を募らせています。 【県警減らそう犯罪情報官・太田貴之 警視】 「記載内容とかですね、文言とかレイアウトですね。これ結構巧妙に作られてると思います。本来ですと正式な罪名が記載をされてますので、この点についてはですね、ちょっと違うかなと」 普段、目にすることのない「逮捕状」を使った新手の詐欺。 警察は、「逮捕状」が事前に直接、送られることはないと指摘。 迷わず警察に相談してほしいと話しています。 【県警減らそう犯罪情報官・太田貴之 警視】 「逮捕状をですね、ポストに投函するということがまず絶対ありませんので、こういった投函があればですね、まず詐欺を疑っていただければと思います」 <スタジオ> そして10日、三原市でも「警察官」を騙る詐欺事件があり40代の男性が現金23万円をだまし取られました。 手口は、被害男性に詐欺の容疑がかけられているので「資金の動きを確認するため金を振り込め」というものです。