“まさかの恐怖”にハラハラ…身近な“ヒーロー”消防士たちの新シーズンが波乱の幕開け<9-1-1 LA救命最前線>

アメリカ・ロサンゼルスを舞台に救命救急の最前線で活躍する人々を描いたドラマ「9-1-1 LA救命最前線」のシーズン8が、2月5日より配信開始した。第1話で扱われたのは大量のミツバチが逃げ出すという事件。まさかの恐怖とともに登場人物たちが向き合うドラマにハラハラとして、約45分がアッという間だった。(以下、ネタバレを含みます) ■「9-1-1 LA救命最前線」シーズン8がスタート 同作は、緊急通報ダイヤル「911」を受け取った指令室から警察・救急・消防と連携し、事件・事故を最前線で対処する“ヒーロー”たちの奮闘と日常を描く長寿ドラマシリーズ。日常の小さな事件から、未曾有の事故まで、圧倒的なスケールとリアリティーが魅力だ。 主要キャラクターは6人。ロサンゼルス市警の巡査部長アシーナ・グラント(アンジェラ・バセット)、その夫でロサンゼルス市消防118分署の元隊長であるボビーことロバート・ナッシュ(ピーター・クラウス)。そして、118分署の消防士として、バックことエヴァン・バックリー(オリヴァー・スターク)とエディ・ディアス(ライアン・グスマン)、救命士の役割も持つヘンことヘンリエッタ・ウィルソン(アイシャ・ハインズ)とチムニーことハワード・ハン(ケネス・チョイ)、指令室のオペレーターでバックの姉&チムニーのパートナーであるマディ・ケンドール(ジェニファー・ラブ・ヒューイット)という面々だ。 アメリカのエンターテインメント情報サイト「The Wrap」によれば、シーズン7の最終回は、アメリカでのリアルタイムの放送と1週間以内の配信による視聴者数が959万人に達したという。人気が衰えない中、日本でも新シーズンが開幕した。 ■身近なヒーローたちが新たに立ち向かうのはミツバチ シーズン7の途中で100話目を迎え、さまざまな事件、事故が取り上げられてきたが、ネタ切れという言葉はないようだ。ファンの期待いっぱいのシーズン8の始まりは、ミツバチの大群による事故だ。 トラックが事故を起こし、荷台に積んでいた2200万匹ものアフリカミツバチが逃げ出す。渋滞によって止まっていた時間が多く、箱に風が通らずに暑さでハチが興奮している上、ミツバチは“キラービー”と呼ばれるほどの攻撃的な交配種だという。 トラックとの衝突は免れたものの、母娘の乗った自動車が瞬く間にミツバチまみれ。しかも母娘はハチアレルギーで、アナフィキラシー症状が出たときのためのエピペン(補助治療剤)は1本しかない。パックたちが救出に苦戦する中で、指令室のマディが母娘をサポートする。 逃げ出したミツバチはあまりにも多く、そこだけで終わらず、緊迫感が続く。 ■それぞれの問題にも向き合うキャラクターたち 118分署のヒーローたちの活躍が再び見られることにワクワクする一方で、新たに繰り広げられる人間ドラマも見どころ。これまでも共感や応援、驚き、涙など、見る者の感情を揺さぶってきた彼ら。多くの人々を救いながら、仕事、私生活でまた新たな局面を迎える。 アシーナは、若いときの婚約者を殺した犯人を30年ぶりに自らの手で逮捕したことがシーズン3で描かれた。今回その服役中の犯人が、ある事件の情報協力者となり、LAへ護送されることに。しかも捜査に協力することで早期釈放になるという。その犯人が護送担当にアシーナを指名したのだ。 アシーナは婚約者を失った後、建築家の男性と出会い、結婚して2人の子どもを授かり、今はボビーと再婚している。とはいえ、忘れることができない、つらい過去がこうも巡るとは。アシーナは苦々しい思いを抱えながらも任務を受け入れるが、ピンチが訪れる。LAの街を騒然とさせているミツバチの大群が原因の飛行機事故に巻き込まれてしまう。 そして118分署の人たちはというと、エディは息子との仲がこじれたまま、ヘンはある人物に邪魔されて里子を迎えられない問題を抱え、その里子をチムニーとマディ夫婦が預かっている状態で、それぞれのプライベートの悩みも山積み。しかし、一番気になるのは、前シーズンでボビーに代わってジェラード(ブライアン・トンプソン)が新たに隊長として着任したことだ。 靴が少しでも汚れていれば指摘し、床がちゃんと磨き上げられていれば吐いたツバが均一に広がるはずだと言って掃除のし直しを命じ、食事用にオーガニック食材を購入すると予算削減に沿っていないから気に入らないと怒る。さらには部下の手柄を自分のもののように上司に報告する。ヘンたちは生活基盤を整えるためにも仕事を辞めるわけにはいかず、「クズ人間」と毒づきながらも受け入れるしかない。そんな中で一番キツく当たられているのが、バックだ。 第1話ラストでは、ネチネチと詰め寄られるバックがいつ爆発するかにヒヤヒヤしながら、衝撃的な展開を迎える。ハリウッドで撮影中の消防士を扱った作品の監修に派遣されているボビーが現場復帰するのかも気になるところ。ミツバチのトルネード(竜巻)とともに波乱の幕開けとなった。 「9-1-1 LA救命最前線」は、ディズニープラスのスターで全シリーズ配信中。独占配信中のシーズン8は、全18話のうち第1話~8話を毎週水曜に1話ずつ更新。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部

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