佐賀南署は10日、佐賀市の南川副校区自治会長会が管理する金融機関の口座から運営費などを着服したとして、同会会長で元佐賀市議の容疑者(75)=同市川副町犬井道=を業務上横領の疑いで再逮捕した。 再逮捕容疑は昨年7月、佐賀市内の金融機関で、会長として管理していた自治会長会や自治会後援会の名義の口座から計60万円を引き出し、自己名義の口座に計46万円を入金して横領した疑い。「弁護士と相談した上で話したいと思う」と認否を留保している。 同署によると、容疑者は金融機関の窓口で現金を払い戻していた。同会管理の口座には会費や市の補助金などが入金されていた。自治会長会の関係者が「使途不明金があるようだ」と同署に届け出ていた。 容疑者は判断能力が衰えた高齢女性から現金をだまし取ったとして逮捕されていて、佐賀地検は10日、準詐欺罪で起訴した。 起訴状によると、市議だった2021年5月、当時70代の知人女性と共に金融機関を訪れて女性名義の預金口座から3千万円を自己名義の口座に入金させてだまし取り、同6月にも同様に400万円を詐取したとしている。女性の被害総額は4千万円を超えている。 容疑者は佐賀市議を2021年10月まで3期務めた。逮捕は4回目となる。