年々巧妙化する特殊詐欺。 鳥取県警は14日、鳥取県米子市に住む女性が2700万円をだまし取られる特殊詐欺被害にあったと明らかにしました。 SNSアプリ「LINE」で警察手帳の画像などを送り付け、信用させるという手口です。 特殊詐欺被害に遭ったのは、米子市に住む60代の女性です。 事の発端は先月7日、総務省を名乗る男から女性の固定電話に「あなた名義で契約された携帯電話から迷惑メールが発信されています」と連絡がありました。 そして電話を保留にされたあと、今度は渋谷警察署を名乗る男が、「広域詐欺グループの幹部を捕まえており、その者の所持品の中にあなたのキャッシュカードがありました」「あなたの口座にも多額の被害金が振り込まれています」などと説明。 その上で、「この捜査は秘匿でしていることなので、誰にも相談しないでください。これからはラインでやりとりしましょう」として、SNSアプリ「LINE」でやりとりするように指示されました。 女性は言われるがままに男のアカウントを登録し、男から警察手帳のようなものの画像が送られたため、本物の警察官であると信用してしまいました。 その後のやりとりの中で、逮捕状や銀行口座凍結決定書という画像も送られてきたということです。 最終的には、東京地方検察庁の検察官という男から「あなたの口座に入っている紙幣に書かれた記番号と被害金の記番号が一致するか調査する、金融庁の関係者の口座にお金を振り込んでください」などと電話があり、繰り返し振り込みを要求されたため、女性は指定された預貯金口座に6回にわたり合計2700万円を振り込んだということです。 鳥取県警は、警察が「LINE」を使ってやりとりしたり、警察手帳や逮捕状などの捜査資料を見せたりすることはないとこと、警察や検察が捜査のためにお金を送金するように求めることはないと注意を呼び掛けています。