広島市の歓楽街、中区流川・薬研堀地区でキャバクラなどの営業に絡み、用心棒代か営業を容認する対価として現金の授受をしたとして、広島県警広島中央署は17日、広島市中区の指定暴力団共政会播真組組員の男(52)と中区の会社役員の男(37)の両容疑者を県暴力団排除条例違反の疑いで逮捕した。 逮捕容疑は、組員の男は2023年6月下旬ごろから昨年5月下旬ごろまでの間、同条例が定める暴力団排除特別強化地域である中区流川・薬研堀地区で、キャバクラ店と風俗案内所の計2店を経営する会社役員の男から用心棒代または営業を容認する対価として9回にわたり現金計99万円を受け取り、会社役員の男は支払った疑い。 同署によると、昨年、「暴力団らしき者がみかじめ料を回収している」と同署に情報提供があり捜査していた。同署は2人の認否を明らかにしていない。 20年4月施行の改正暴力団排除条例は指定暴力団3団体の傘下組事務所がある流川・薬研堀地区と福山市の松浜地区、尾道市の久保地区を暴力団排除特別強化地域に指定。地域内で店側が組員にもめ事を解決してもらうなどの「用心棒の役務の提供」などを禁じている。