所得税の不正還付をめぐる詐欺事件で、約90万円を詐取したとして愛知県警が40代の男を詐欺の疑いで逮捕したことが25日、捜査関係者への取材でわかった。県警は男が「闇バイト」に応募し、不正還付の指示を受けた可能性があるとみて調べている。 捜査関係者によると、40代の男は2024年、「所得税約90万円がすでに源泉徴収されており、同額が超過納付されている」などとするうその申請を、インターネット経由の確定申告e―Tax(イータックス)上で行い、還付金約90万円をだまし取った疑いがある。 同様の手口で還付金約95万円をだまし取ろうとしたとして、県警は今月17日に一宮市の会社員石川眞清男容疑者(63)を詐欺未遂の疑いで逮捕した。石川容疑者は「節税案件」などとうたう広告をみて闇バイトに応募し、指示役と共謀して還付金を詐取しようとしたとされる。 県警は、手口などから今回逮捕された男もこうした闇バイトの1人で、石川容疑者と同様に指示されて還付金を詐取した可能性があるとみて調べを進める。(高橋俊成)