アルカディアが事業停止 佐賀などに結婚式場 負債40億円超か 挙式や披露宴など実施できず

佐賀、福岡県内で結婚式場を運営するアルカディア(久留米市、中山和子代表)が26日までに事業を停止し、破産申請の準備に入った。同社は25日、ホームページ上で事業停止したことを公表し「本日以降の挙式・披露宴・宴会が全て実施できなくなりました」としている。 帝国データバンクによると、同社は1973年12月創業。邸宅ウエディングをコンセプトとした式場を運営した。福岡県南部および佐賀県を主要商圏とし、「アルカディアSAGA」などを相次いで展開。13年8月期は、年収入高約35億8800万円を計上していた。 しかし、婚礼件数の減少に加えて、競合が激化し、収入高は弱含みで推移。20年には、新型コロナウイルスの影響で収入高は大きく落ち込んだ。コロナ禍後も業績は回復せず、24年8月期の年収入高は約21億4千万円にまで減少。最終損失は約5億2千万円に膨れ、約6億円の債務超過に陥っていた。 コロナ関連融資などを調達する一方、借入金の返済が重荷になっていた。25年2月には、国の雇用調整助成金をだまし取ったとして元社長ら5人が逮捕されるなどし、先行きの見通しも立たなくなった。負債は24年8月期末で約40億3200万円だが、変動している可能性がある。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加