【AFP=時事】タイ警察は、観光ビザ(査証)の有効期間を同国史上最長の25年超過して不法滞在していた英国人の男(60)を逮捕した。入国管理局幹部が25日、AFPに明らかにした。 男は2000年に観光ビザでタイに入国し、警察の職務質問はビザの在留資格更新手続き中だと主張して逃れていた。 男は24日、北部チェンマイ県で外国人がよく訪れるエリアにいた際、入国管理局による不法滞在者の摘発に遭遇。パスポート(旅券)を提示できず、逮捕された。 男は取り調べで、2000年に有効期間30日の観光ビザでタイに入国し、逮捕時まで出国していなかったことを認めた。 摘発に参加した入国管理局幹部はAFPに対し、「入国管理システムで男の名前を確認したところ、2000年にタイに入国し、それ以降一度も出国していないことが明らかになった」「タイでの不法滞在日数は25年に及ぶ9135日で、史上最長だ。これまでの最長記録はパキスタン人の男の10年だった」と述べた。 警察によれば、男は2018年にパスポートの更新に成功した。そのパスポートに出入国スタンプは一つも押されていないという。 警察によると、男は13年間バンコクでタイ人女性と同居し、子どもを1人もうけたが、12年前に経済的な理由から家族でチェンマイに移住した。 男は無職で、英国にいる家族からの仕送りで生活していた。 男は英国に強制送還されるとみられている。【翻訳編集】 AFPBB News