通信事業者の楽天モバイルのシステムに不正にアクセスし、通信回線を契約したとして、警視庁サイバー犯罪対策課は、不正アクセス禁止法違反と電子計算機使用詐欺の疑いで、14~16歳の男子中高生3人を逮捕した。1千件以上の回線を契約したとみられ、いずれも容疑を認めている。 逮捕されたのは、岐阜県大垣市の高校1年(16)、滋賀県米原市の中学3年(15)、東京都立川市の中学3年(14)の3人。 同課によると、3人は他人のクレジットカード情報やID情報を海外のインターネットサイトなどで購入。対話型生成AI(人工知能)の「チャットGPT」を悪用して自作したプログラムを使い、楽天モバイルのシステムにログインし、機械的に回線契約を行っていた。回線は転売し、約750万円相当の暗号資産(仮装通貨)を得ていたとみられる。 警視庁は3人の自宅などから、パソコン計6台、スマートフォン計71台、タブレット端末計5台などを押収。解析したところ、のべ33億件のIDとパスワードを取得した形跡が確認された。3人はオンラインゲームを通じて知り合ったといい、不正に得た利益は私的な費消やオンラインカジノなどに充てていたとみられる。 高校生の逮捕容疑は、令和6年8月13~14日、計4回にわたり、他人のIDとパスワードを使って楽天モバイルのサーバーにログインし、計40件の回線契約をして不正に利益を得たとしている。