コンクリート詰めにした遺体を大阪府八尾市の住宅に遺棄したとして、無職飯森憲幸容疑者(41)=大阪市平野区=が逮捕された事件で、コンクリート内から見つかった遺体が白骨化していたことが、捜査関係者への取材でわかった。府警は司法解剖をして死因を調べるとともに死亡までの詳しい経緯を調べる。 八尾署によると、遺体は金属製の衣装ケース(横88センチ、奥行き45センチ、深さ35センチ)内でコンクリート詰めにされ、飯森容疑者の父親が入居していた八尾市跡部本町1丁目の集合住宅の一室に放置されていた。 捜査関係者によると、衣装ケース内部の画像診断をしたところ骨のようなものが確認され、その後コンクリートを割って調べたところ、白骨化した遺体が見つかった。遺体は身長約1メートルで子どもとみられるという。 飯森容疑者は、遺体について「以前預かっていた姉の当時7歳ぐらいの娘。十数年前に1人でコンクリート詰めにした」と説明しているといい、府警は遺体の身元や戸籍などを調べるとともに、行方不明者届などが出されている子どもがいないかどうか確認を進める。 飯森容疑者はこの女児について「殴った」と述べ、「姉が家を出ていなくなったため自分が預かっていた」とも説明しているという。姉の所在は確認できておらず、府警は家族らに話を聞くなどして当時の生活状況などを調べる方針。 署によると、飯森容疑者の逮捕容疑は昨年11月上旬、80代の父親が入居していた八尾市の集合住宅の一室に衣装ケースに入れた遺体を遺棄したというもの。飯森容疑者は遺体について、父親が以前住んでいた同市内の家から「移動させた」と話しているという。 府警は2日午前、飯森容疑者を死体遺棄容疑で送検した。(田添聖史、小島弘之)