性被害支援センター、増える被害相談 財政面に地域格差も【国際女性デー】

きょう8日は国際女性デー。「#8891」に電話するとつながる性被害の支援センターを取材しました。 卜田素代香さん「一人暮らしをしていた自宅に、夜中に全く知らない人が侵入していて、『体だけ貸してくれればいいから』と言われて」 20代の卜田さんは数年前、深夜、自宅に侵入した男に性行為を強要されました。 卜田さん「(証拠隠滅のために)目の前で『シャワーを浴びろ』と言われて、会社のメールアドレスに『今の動画流すからね』と」 脅され、被害届を出すか悩んだ卜田さん。そんなとき、電話したのが「ワンストップ支援センター」でした。 性暴力に関する相談窓口として、各都道府県に1つ以上設置されていて「#8891」で最寄りの支援センターにつながります。 今回、取材したこちらは愛知県の支援センター。 日赤なごや なごみ・加藤紀子センター長「被害者さんの体内にある、加害者のDNAの採取とか」 病院が拠点の、このセンターは加害者の証拠採取や避妊の対応など、24時間365日、対応にあたっています。 性暴力対応看護師SANE・谷内結花さん「夜間ですとSANE(性暴力対応看護師)1人で対応していますが、一番多かったときは(一晩で)3件ありました。緊急対応が」 利用者は年々増加し、中には小学生の被害相談も。しかし…。 加藤センター長「この事業には診療報酬が、つかないので」 活動の多くは、公的な「診療報酬」が支払われないため、人件費などを賄えず、全国の支援センターは運営が厳しい現状。このセンターは支援員らの人件費について、来年度から愛知県の全額補助を受けます。 支援センターに駆け込み、加害者の逮捕につながった卜田さんは、こう訴えます。 卜田さん「困ったときの支援を必要としている人が、これだけいるんだっていう事実を国と社会が理解して、支援につなげていかなければいけない」 支援センターへの補助は地域差が大きく、安定的な運営が課題です。

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