無許可で高額な工事契約を結んだとして、悪質リフォーム会社の実質経営者らが逮捕された事件で、SNSで「スーパーサラリーマン」を名乗っていたリーダー格清水謙行容疑者(49)らが、建設業法上の許可が不要な500万円未満の契約にするため、契約書を分割していたケースがあることが12日、捜査関係者への取材で分かった。 警視庁暴力団対策課は同日までに、同社元社員の新井晃輔容疑者(29)=川崎市中原区市ノ坪=を建設業法違反容疑で新たに逮捕。同日、清水容疑者らを送検した。 捜査関係者によると、清水容疑者らは、500万円以上の工事契約に必要な国土交通相や都道府県知事の許可を得ていなかった。 同容疑者らは500万円を超えるリフォーム契約を顧客と締結する場合、「屋根修繕工事」と「外壁塗装工事」などと名目を分割。それぞれ500万円未満の価格で契約書を作成していたという。同課は二つの工事が同じ日に契約されていることなどから同一の工事と判断した。 同容疑者の元部下の1人が、同課の任意の調べに「500万円を超える工事は違法だが、同容疑者の許可があれば契約できた」と話していたことも判明。同容疑者が部下らに違法契約を指示していたとみて詳しく調べる。 同容疑者は2023年10~11月、神奈川県内の一軒家に住む男性2人に対し、国交相や同県知事の許可を受けずに、500万円を超える屋根の修繕請負契約を結んだなどとして、10日に警視庁に逮捕された。