国連が、北朝鮮の韓国人宣教師の長期抑留を「不法任意拘禁」と規定し、即時釈放を要求した。 スイス・ジュネーブに本部を置く国連人権理事会の恣意的拘禁作業部会(WGAD)は13日(現地時間)、北朝鮮によるキム・ジョンウク、キム・グクギ、チェ・チュンギル宣教師の自由剥奪が恣意的拘禁に該当するという意見書を採択した。 WGADは意見書で「北朝鮮による宣教師の自由剥奪は『世界人権宣言』および『市民的および政治的権利に関する国際規約』違反」とし「彼らを直ちに釈放し、補償および賠償、独立的調査、権利侵害者に対する適切な措置をせよ」と注文した。 これはキム・ジョンウク、キム・グクギ、チェ・チュンギル宣教師の家族が昨年7月にWGADに彼らの長期抑留が恣意的拘禁に該当するか判断を求めて出した陳情に対する答弁だ。 北朝鮮は昨年8月、WGADに今回の陳情が「政治的意図」によるもので、国際法違反ではないと主張したが受け入れられなかった。 韓国統一部は14日、報道官名義の声明を出し「北朝鮮による彼らの抑留が国際法に違反した明白な不法行為だということを国際社会が正式に確認したもの」とし「政府は北朝鮮の不法行為を強く糾弾する」と述べた。 続けて「韓国国民を即刻かつ無条件に釈放せよ」と促した。 統一部は、「米国や英国など主要国や国際社会と協力するなど、早急な問題解決に向けて最善を尽くす」と強調した。 キム・ジョンウク氏は中国丹東を基盤に脱北民などを対象に救護・宣教活動を行い、2013年10月8日に北朝鮮当局に逮捕された。翌年5月の裁判で国家転覆陰謀罪、反国家宣伝扇動罪、非国境出入罪などの嫌疑で無期労働教化刑を宣告された。 やはり丹東を中心に活動していたキム・グクギ、チェ・チュンギル宣教師は各々2014年10月と12月に逮捕され、2015年6月に無期労働教化刑が確定した。