いわゆる「当たり屋」のような手口で故意に車とぶつかり、壊れたスマートフォンを見せて、修理代として現金をだましとったとして逮捕された男が別の事件でも再逮捕されました。被害に遭った女性は、男について「手慣れているように感じた」と振り返りました。 被害に遭った女性が運転する車のドライブレコーダーの映像には、いわゆる「当たり屋」の犯行の瞬間が写っていました。車に向かって歩いてくる男の手にはスマートフォンが。この男が3月17日、再逮捕されました。 詐欺の疑いで再逮捕されたのは、静岡県袋井市川井に住む自称・派遣社員の男(52)です。 警察によりますと、容疑者の男は2025年1月、自宅近くの道路で故意に車と接触して交通事故を起こし、あらかじめ用意していた壊れたスマートフォンを女性に見せて修理代を請求し、現金約3万円をだまし取ったなどの疑いが持たれています。 被害に遭った女性がSBSの取材に応じ、事件当時の状況について振り返りました。 <被害者の女性> 「南から走ってきて、人が歩いていた。ここの道は狭いので、めったに人は歩いていなくて、通る前に相手の人と目が合ってるので、相手の人も車が通っていることは気付いているんですけど。普通にまっすぐ歩いていたんですけど、『ドン』って当たった感じ」 Q. どこに当たった? 「ミラーです」 女性は車をとめて声をかけると、容疑者の男は画面が割れた携帯電話を見せてきたということです。 <被害者の女性> 「家に帰ってから、相手から電話が来て、携帯が使えないから中古の携帯2万円でいいんで、それだけ補償してもらえたらみたいな。きょう、『終わらせたいから』みたいな感じだった」 一連の対応は、至って冷静。女性を気遣う場面もあったということです。 <被害者の女性> 「今、思い返せばすごい慣れているなと思いました。お金を渡す時に、示談書を書いてくれて。その場で警察にも電話をしてくれて、人身事故じゃなくて、物損事故でという感じでやってくれたので」