18年前の女児殺害の罪で勝田容疑者を起訴 遺族「娘のため真実を」

兵庫県加古川市で2007年、小学2年の女児(当時7)が殺害された事件で、神戸地検は19日、勝田州彦容疑者(46)を殺人罪で起訴し、発表した。06年に同県たつの市で小学4年の女児(当時9)が刺された事件についても殺人未遂罪で起訴した。地検は認否を明らかにしていない。 地検は昨年12月から約3カ月間、事件当時の精神状況を調べるための鑑定留置を実施し、刑事責任能力を問えると判断した。 起訴状によると、勝田容疑者は07年10月16日午後6時すぎ、加古川市内の小2女児宅の玄関付近で、女児の胸などをクラフトナイフで2回刺し、失血死で殺害したとされる。 また06年9月28日午後6時20分ごろ、たつの市内の路上で、自転車で帰宅中だった小4女児の腹や胸などをクラフトナイフで刺し、肝損傷など約2カ月の重傷を負わせたとされる。 県警によると、勝田容疑者は逮捕前の任意聴取で両事件への関与を認めた。だが逮捕後は、たつの市の事件については刺したことは認めたうえで殺意を否認。加古川市の事件については黙秘していた。 勝田容疑者は、04年に岡山県津山市で女児(当時9)が殺害された事件で18年に逮捕され、23年に最高裁で無期懲役の判決が確定している。 加古川市の小2女児の遺族は19日、代理人弁護士を通じて以下のコメントを出した。 「11月の逮捕から約4カ月経ち、本日、起訴され、ようやく裁判という次の段階に進むこととなりました。亡くなった娘のために、私たち家族はこの裁判にしっかりと向き合っていくと共に、裁判の中で真実が明らかになってほしいと思っています」とコメントした。(原晟也)

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