重要文化財・万代橋の落書き、除去作業始まる 欄干など被害 新潟

新潟市のシンボルで国の重要文化財に指定されている万代橋(新潟市中央区)のたもとや欄干が落書きされているのが発見され、管理する新潟国道事務所は8日、落書きを消す作業を始めた。 新潟国道事務所によると、万代橋では3月21日以降に欄干など4カ所で塗料による落書きが見つかり、管理する他の二つの橋でも落書きが確認されたという。 8日は縦1メートル横4メートルほどの落書きが見つかった万代橋右岸にある「橋詰め広場」で作業が始まり、作業員らが橋に傷を付けないよう、はけで有機溶剤を落書き箇所に塗って布で拭き取ったり、重曹を溶いた温水を吹き付けたりしていた。 今回の作業は9日までの予定だが、国の重要文化財に該当する部分は文化庁と消し方を協議した上で、作業に取りかかる。国道事務所では落書きをした人物に作業費用の請求を検討。新潟中央署などは落書きをした人物の特定を急いでいる。 付近では複数の落書きが見つかっている。新潟中央署は今月4日に、新潟市中央区のビルに落書きをしたとして、相模原市の少年(19)2人を建造物損壊容疑で逮捕し、関連を調べている。 信濃川に架かる万代橋は1886年に初代が完成。1908年の大火で焼け落ちたため、翌09年に2代目ができた。その後、川幅の変更などがあり、1929年に鉄筋コンクリート製の現在の万代橋が完成し、同年8月23日に開通。2004年に国の重要文化財に指定された。【戸田紗友莉】

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加