熊本県で目撃されたのは、スーツ姿の若い男と高齢の男性。 特殊詐欺の受け取り役が、男性から現金をだましとろうとする瞬間です。 が、実はこれ、警察が協力して行った“だまされたふり作戦”。 緊迫の一部始終をご覧ください。 事の発端は、82歳の男性にかかってきた1本の電話。 受話器の向こうは、偽の“風邪をひいた息子”でした。 偽の息子: 株の配当が入ったが、税金を申告していなかった。国税に口座が差し押さえられた。200万円を支払えば逮捕されずに済む。 被害者の男性(82): 本当じゃなかろうかと。「脱税」「逮捕」と言われたのが効いた。助けてやろうと思った。 しかし、不審に思った男性は警察に相談。 だまされたふり作戦を実行することに。 現金の受け渡し場所に現れたのは、車で乗り付けたスーツ姿の男。 男性はだまされているふりをして話しかけます。 その様子を、息をひそめて見ている警察官。 そして次の瞬間、一斉に飛び出した警察官たち。 なおも車で逃げようとする男を取り押さえました。 作戦は大成功。 警察は、受け取り役とみられる尾崎泰杜容疑者(20)を詐欺未遂の現行犯で逮捕しました。 組織的な犯行で金をだまし取る特殊詐欺。 警察は、被害者や金融機関とタッグを組むなどして、詐欺の撲滅を目指しています。