独立行政法人国民生活センターは、警察を名乗る不審な電話に関する相談が多く寄せられているとして、注意喚起を実施した。 警察署などで使われることの多い末尾が「0110」の番号を使って警察になりすまし、LINEのビデオ通話に誘導し警察手帳を見せるなどして信用させ、個人情報や金銭がだまし取られる相談が多発している。中には、消費者の個人情報を悪用して信用させたり、「逮捕」のような言葉で恐怖心や焦りを与え、冷静な判断を妨げる手口も確認され、実際に20~50代までの幅広い層が被害に遭っているという。 相談事例として、「警察官を名乗る人物から『口座が資金洗浄に使われている』『LINEのビデオ通話なら出頭不要』などと誘導された。ビデオ通話で警察手帳を見せられた上で、『被害届が出ている』と言われ、相手の指示に従って住所、電話番号、銀行口座情報などの個人情報を伝えてしまった」というものが紹介されている。 同センターでは、警察がLINEのトークやビデオ通話で連絡をしたり、個人口座への振り込みを指示することはないとして、警察を名乗る不審な電話は、慌てずに一度電話を切り、相談するよう呼びかけている。 相談にあたっては、消費者ホットラインの「188」や警察相談専用電話の「#9110」に電話するようにと案内している。