北九州市に住む83歳の女性に息子を装って電話をかけ、現金70万円をだまし取ったなどとして、同様の事件ですでに逮捕されているニセ電話詐欺グループの受け子とみられる25歳の男と回収役とみられる27歳の男が再逮捕されました。 受け子とされる男の犯罪報酬は、交通費込みで3万円とみられています。 詐欺と組織犯罪処罰法違反の疑いで再逮捕されたのは受け子とみられる福岡県大川市中古賀の無職・近藤幸輝容疑者(25)と回収役とみられる住居不定・無職の中村将大容疑者(27)です。 近藤容疑者と中村容疑者は (1)今年2月8日、ニセ電話詐欺グループのメンバーと共謀し、北九州市八幡西区の女性(当時83)に息子を装って「株でもうけたが、税金を払っていないので警察から目をつけられている。少しでも払えば捕まらないのでお金が欲しい」などと嘘の電話をかけ、女性の自宅近くを訪れた近藤容疑者が現金70万円をだまし取った詐欺の疑い (2)同じ日(2月8日)に秘匿性の高い通信アプリで連絡を取り、互いの身分を明らかにしないまま、近藤容疑者が福岡市東区の貝塚公園内にあるトイレの個室に女性からだまし取った現金の70万円のうち67万円を置いた後、中村容疑者が回収することで犯罪収益を隠匿した組織犯罪処罰法違反の疑いが持たれています。 受け子とされる近藤容疑者の犯罪報酬は交通費を含めて3万円とみられています。 被害女性に息子を装って電話をかけた人物は「風邪をひいて喉の調子が悪い」「警察に携帯電話を押収されている」などと話し、別の電話番号を伝えていました。 被害女性が息子の妻に連絡をしたため事件が発覚。 同様のニセ電話詐欺事件で2度逮捕・起訴されていた近藤容疑者と中村容疑者から押収した証拠品や防犯カメラの映像などを調べた結果、今回の事件にも2人が関与していた疑いが強まったということです。 警察は近藤容疑者と中村容疑者の認否について明らかにしていません。 警察は2人がニセ電話詐欺グループの受け子と回収役として福岡県と佐賀県で約20人から計4000万円近くをだまし取ったとみて調べています。