埼玉県警に自宅を家宅捜索された男が捜査員の制止を振り切って逃走した事件で、県警は30日、公開手配していた指定暴力団稲川会傘下組織幹部の田村悟史容疑者(50)を公務執行妨害と殺人未遂の疑いで逮捕し、発表した。「やっていません」と否認しているという。 県警によると、田村容疑者は22日午前6時半ごろ、横浜市神奈川区松本町4丁目の自宅駐車場で捜査員に捜索差し押さえの立ち会いを求められた際、車を急発進させて捜査員4人をはね飛ばし、うち3人に頸椎(けいつい)ねんざなどのけがを負わせた疑いがある。田村容疑者は逃走していたが、30日午後3時ごろ、神奈川県警川崎臨港署に出頭したという。 捜査関係者によると、家宅捜索は、2023年1月に埼玉県狭山市で暴力団関係者の男性(当時55歳)が銃撃され死亡した事件をめぐる殺人容疑で行われた。逃走後に捜索は実施したという。