元埼玉県警刑事、川崎女性死体遺棄事件でストーカー規制法の限界指摘「警察の主観でできるようになれば…」

元埼玉県警捜査一課刑事の佐々木成三氏が5日、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)に出演し、川崎市の住宅で20歳女性の遺体が見つかった事件について言及した。 死体遺棄容疑で逮捕された元交際相手の白井秀征容疑者(27)と女性は別れと復縁を繰り返していたといい、神奈川県警は3日に「ストーカー被害の相談を受けていたとの認識はなかった」と説明。しかし女性は昨年6月以降に待ち伏せや暴力などの被害を警察に複数回相談し、同12月には9回にわたって電話で被害を訴えていたことなどから、遺族は県警の対応を疑問視している。 佐々木氏は「この結果を受けて警察は重大に受け止めなければいけない。ただストーカー規制法違反で口頭注意しかできなかったという理由の中には、警告、接近禁止命令というストーカー規制法においての処罰では被害者の意思が必要。問題は被害者と容疑者が復縁をしてしまっているということ。復縁している相手に対して警告はできないのが現状」と同法について説明。「ただ、相手が別れてくれないという相談はあるんですけど、本人が別れているという意思があればもちろん警告はできるので、被害者の意思というのが取れなかったというのがこの問題なのかと思う」と続けた。 キャスターのフリーアナウンサー羽鳥慎一が「被害者の意思なのか、脅されて言いたいのに言えないのかというところまで気を配るっていうのは無理なのか?」と聞くと、「結果論として警察がすべきだったのは、警察に来なかったから処罰の意思がないんじゃなくて何度も足を運ばなきゃいけなかった事案かもしれない。もうこれは説得するしかない、被害届を出してください、警告させてください。これを警察ができたのかというところだと思う」と佐々木氏。 「ストーカー規制法の限界はある?」と言う羽鳥に、佐々木氏はうなずき、「ストーカー規制法違反で警告や接近禁止命令を被害者の意思なしに警察の主観でできるようになれば防げたかもしれないが…現状無理だと思う」と指摘した。

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