川崎女性死体遺棄 強制捜査のスピード感にを元刑事が疑問「前もってできる状況だったと思う」

元埼玉県警捜査一課刑事の佐々木成三氏が6日、TBS系「ゴゴスマ~GOGO!smile~」(月~金曜後1・55)にリモートで生出演し、川崎市の住宅で岡崎彩咲陽さん(20)の遺体が見つかった事件で、神奈川県警の捜査方法について自身の見解を語った。 岡崎さんの遺体は同市川崎区の元交際相手、白井秀征容疑者(27)の自宅床下から見つかり、県警は死体遺棄容疑で同容疑者を逮捕した。岡崎さんは昨年6月から、白井容疑者とケンカになったり、付きまとわれるなどの被害を川崎臨港署に訴え、9月には被害届も提出したが、その後取り下げていた。岡崎さんの弟は、岡崎さんが白井容疑者から取り下げるよう脅されていたと訴えている。 岡崎さんは、身を隠していた祖母の家から昨年12月20日、行方不明になった。番組では、その6日後、任意の調べに対し、白井容疑者がストーカー行為を認めていたと伝えた。しかし、警察が白井容疑者の自宅を強制捜査して遺体が発見されたのは、4カ月後の今年4月30日だった。 佐々木氏は家宅捜索について、「被疑者の供述はいらない。犯人が誰なのか証拠を集めるものなので、認める、認めないは家宅捜索には影響はない」と解説。「今回、ストーカー規正法違反で4月30日に強制捜査ができているということは、前もってできるという状況だったと思います。その中でストーカー規制法違反、容疑者は認めているが、被害者がどのような詳細な供述をしているのか、この時点で警察には取れなかったんじゃないかなと思います」と推測した。 フリーアナウンサー石井亮次からは、「(容疑を)認めていなくても家宅捜索に入れるのであれば、4月30日よりもっと早い段階で家宅捜索に入れば良かったと思うのですが」と問われた。佐々木氏は「そこが見直す、検証しなければいけないところだと思う」と返答。「これまで警察に被害者のご遺族が話している内容においては、他の法令違反も考えられる。脅迫、強要。そういった事案をなぜ警察ができなかったか」と疑問を呈し、「警察が被害者から被害情報の話ができてなかったんだろうな、警察が認知することができなかったんだろうと感じている」と考えを述べた。 被害届を巡る岡崎さんの弟の告白について、佐々木氏は「もしこれを警察が認知していたら、被害届の取り下げは無効になると思う」と推測。「強要罪、監禁罪、監禁致傷、こういったもので逮捕できるんですよね。これを警察が知っていたら、この罪名で捜索差押えができるんです」と解説し、「これができなかったということは、この詳細な状況が警察には認知できていなかったのではないかと感じます」と見通した。

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