志尊淳と岸井ゆきのがW主演を務める水曜ドラマ『恋は闇』(日本テレビ系)。『あなたの番です』(日本テレビ系)、『真犯人フラグ』(日本テレビ系)の制作スタッフが完全オリジナル脚本で描く“究極の恋愛ミステリー”作品だ。 物語冒頭から現段階に至るまでの展開では、ひたすら設楽浩暉(志尊淳)が作中の殺人事件の犯人ではないかという描写(ミスリード?)がされている。あからさまに犯人フラグ描写を出して考察を煽っているので、これまでどんなフラグがあったのか、本当に犯人である可能性はあるのかを推察してみたい。 物語の軸となる「ホルスの目殺人事件」とは、1月1日や2月2日などゾロ目の日に犯行が行われる連続殺人事件で、被害者は全員上場企業に勤める女性会社員。全身に複数の刺し傷があり自宅で殺害されている。死体の右目にはオレンジ、左目に青のカラーコンタクトを入れられていることから古代エジプトの神になぞらえて「ホルスの目殺人事件」と名付けられた。その名付け親が週刊誌『週刊新流』のフリーライター・設楽浩暉。警察が発表する前にコンタクトがはめられているのに気づき、記事にしたことから世間に広まる。 浩暉はスクープのためなら手段を選ばずマスコミや警察から警戒される有名記者。警察が発表する前の情報を知っていたり、警察が指摘していても犯人と同じスニーカーを履き続けたり、事件現場付近でのドライブレコーダーを警察に先回りして入手しデータを消すなどの行動、事件当日のアリバイに関しては守秘義務として明かさないなど、まるで自分が犯人だとアピールするかのような怪しい行動に警察も疑いの目を向けている。 そして第4話で描かれた5月5日の犯行では、事件を追うテレビディレクター・筒井万琴(岸井ゆきの)が、浩暉との合流を待つ中で犯人像に酷似した黒いレインコートの人物に遭遇して切り付けられる。サイレンが聞こえた途端に慌てて走り去るのと入れ替わるかたちで浩暉が現れるが、万琴は浩暉が犯人と同じスニーカーを履いていることに気づく。また、浩暉は警察に対してアリバイについては「取材だった」としか答えず、その後に地下街のコインロッカーからびしょ濡れの黒いレインコート、そして血のついた黒のビニール手袋を取り出し袋に詰める。 また、鑑識の松岡(浜野謙太)は万琴を切ったナイフは一度使われていた可能性があると言い、結果その目と鼻の先のマンションで40代女性の遺体が発見される。その遺体には注射痕があり、浩暉の自宅に届いた小包には注射針が入っていた。 ここでも浩暉が犯人であるかのように視聴者に見せている。第5話のあらすじには、万琴の傷口から検出された別の女性のDNAと5人目の被害者のDNAが一致、殺人を犯した後に万琴に遭遇したと思われる。ドラマでなければ間違いなく浩暉が犯人として逮捕されているだろう。