ある日突然ニセ警察官から電話…登別市の男性が詐欺を見抜いたワケとは

最近、ニセの警察官からの電話による特殊詐欺の被害が多くなっていますが、この手口を見抜いた男性が当時の状況を話しました。 登別市の男性(40代):「第一印象はやっぱりもう最初からなんか怪しい、うさん臭さがありましたね。話の流れがあまりにも不自然だったので、ちょっとこれはすぐに詐欺じゃないかなと思いまして」 電話のやりとり) 警察官を名乗る男:「一応ね、聴取のほう、これから始めていきます。周りの第三者が入ってはいけない内容なんですが、いまは1人ですか?」 登別市の男性(40代):「そうです。いま車内に戻ってきて」 これは4月9日、登別市に住む40代の男性にかかってきた電話のやりとりです。 電話のやりとり) 警察官を名乗る男:「質問にないことを何も言う必要ありませんので、曖昧な回答だけはしないでください」 登別市の男性(40代):「分かりました」 相手は警視庁捜査二課の警察官を名乗る男。電話番号の頭には「+」の文字が付いている海外からの着信でした。電話では「詐欺グループを逮捕したところあなた名義のカードを見つけた」、「あなたの口座が犯罪に使われている」などと話してきたということです。 男性は振り返ります。 登別市の男性(40代):「警視庁と名乗られてクレジットカードの使用と言われたので、万が一自分のカードを悪用されたらと思って、一応真剣に聞いたんですけども、やっぱりちょっとつじつまが合わないというか」 そして、警察官を名乗る男は、ビデオ通話に切り替えて個人情報を見せるよう、しつこく迫ってきたといいます。 電話のやりとり) 警察官を名乗る男:「LINEのビデオ通話って機能ありますよね。本人確認したいので、免許証を提示していただきたいんですよ。そっちで確認するだけの話なんで」 登別市の男性(40代):「私の免許証、提示するんですか?」 警察官を名乗る男:「そうですね」 登別市の男性(40代):「それはちょっと申し訳ないですけど、ちょっと不安なことが多いので」 登別市の男性(40代):「ことごとく守秘義務とか、シャットアウトするような流れをすごく念を押してきたので、もうそれは怪しいだろうと。その辺がやっぱり確信につながった部分」 詐欺だと気づいた男性は、電話をしながら室蘭警察署に駆け込み、被害に遭うことはありませんでした。 登別市の男性(40代):「めちゃくちゃ未熟だったので本当に明日は我が身じゃないですけども、自分にもいつ降りかかってもおかしくないような感じでいた方がいいんじゃないかなと感じました」 道警によりますと、ニセの警察官からの電話による特殊詐欺の被害は今年すでに30件確認されていて、被害額は約1億5600万円にのぼっています。 ニセの警察官からの詐欺の電話、典型的な手口と、気を付けてほしいポイントを整理します。 VTRにもありましたが、警察が「+」から始まる国際電話の番号から電話をかけてくることはありえません。 警察がLINEなどのSNSを使って連絡をしてくることもありません。ましてや、ビデオ通話などで、警察手帳や逮捕状などの画像を見せてくることは絶対にありません。 また「守秘義務」、「誰にも言わないで」などと誰にも相談をさせないような言葉が出たら怪しいと思ってください。たとえ警察官を名乗っていても、「金銭の要求」があった場合は詐欺を疑ってください。 北海道警察は詐欺かなと思った時は、専用ダイヤルの「#9110」まで相談するよう呼びかけています。

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