オランウータンの子ども密輸容疑で男逮捕 タイ

【AFP=時事】タイの警察は15日、オランウータンの子ども2匹を密輸しようとした疑いで47歳の男を逮捕した。国際的な野生動物密輸ネットワークに関与していると見られている。 警察によると、男は前日14日夜、首都バンコクの住宅地にあるガソリンスタンドで、2匹の引き渡し準備をしていたところを拘束された。米国魚類野生生物局(USFWS)と国連薬物・犯罪事務所(UNODC)が合同で捜査を進めていた。 保護されたのは、それぞれ生後約1年と、わずか1か月のオランウータンの子ども2匹。警察が公開した写真によると、おむつを着け、哺乳瓶とともにプラスチック製のバスケットに入れられていた。 ボルネオ島とスマトラ島が原産地のオランウータンは、IUCNレッドリストで「深刻な絶滅危惧種(Critically Endangered)」に分類され、CITES条約でも保護対象とされている。だが、世界で最も密輸されている霊長類の一つでもある。 警察によると、これらのオランウータンは1匹あたり約30万バーツ(約130万円)で取引されていたとみられる。容疑者は動物の引き渡しを依頼されたことを認めているが、報酬額については明かしていない。中央捜査当局はAFPに対し、「より大きな密輸ネットワークの解明を進めている」と述べた。 タイは、絶滅危惧種の動物が中国、ベトナム、台湾の闇市場へ送られる際の主要な中継地となっている。【翻訳編集】 AFPBB News

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