大川原化工機冤罪事件 当時の警視庁公安部警察官を公用文書毀棄の疑いで改めて不起訴 東京地検 虚偽の報告書を作成した疑いについては捜査継続

「大川原化工機」をめぐる冤罪事件で、公用文書毀棄などの疑いで書類送検され不起訴となり、その後、検察審査会に「不起訴不当」と議決された当時の警視庁公安部の警部補について、東京地検は改めて不起訴としました。 横浜市の機械メーカー「大川原化工機」の社長らは2020年、不正輸出の疑いで警視庁公安部に逮捕されたものの、その後、起訴が取り消されました。 この事件をめぐっては、当時の公安部の捜査員3人が取り調べで作成した調書をわざと破棄したなどとして、公用文書毀棄などの疑いで書類送検され、東京地検は3人を不起訴としました。 「大川原化工機」側は不起訴を不服として検察審査会に審査を申し立て、検察審査会は2月25日付で当時の警部補1人については「不起訴不当」と議決し、東京地検が再捜査していました。 当時の警部補について、東京地検はきょう付で、公用文書毀棄の疑いについては嫌疑不十分で不起訴としました。 東京地検は、この容疑があす公訴時効を迎えることを踏まえ、「時効が満了するというところで迅速に処分を行った」「検察審査会のご指摘も踏まえ、必要な捜査を遂げて処理に至った」と説明しています。 一方、「過失により」調書を破棄したとする虚偽の報告書を作成した疑いについては、引き続き再捜査を進めるとしています。

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