米コロンビア大学生、卒業式で親パレスチナ派リーダーの釈放を訴え

【AFP=時事】米ニューヨークのコロンビア大学で21日、卒業式が行われた。ただし会場には、親パレスチナ派デモを主導し米当局に逮捕された元学生リーダー、マフムード・カリル氏の姿はなかった。 クレア・シップマン学長代行が壇上に立つと、学生たちから「恥を知れ!」とのやじが飛んだ。 コロンビア大学では過去1年半にわたり、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃停止を訴えるデモが続いてきたが、最近ではドナルド・トランプ政権のもとで、参加した学生らが相次いで逮捕されている。 カリル氏は当局により2か月以上拘束されており、米国の永住権を保有しているにもかかわらず、国外追放の対象とされている。 卒業式の開始前には、スピーカーを通じて出席者に対し、「式の進行を妨げる行為には退場を求める可能性がある」との注意が呼びかけられた。 それにもかかわらず、式の最中には「マフムードを釈放せよ」とのシュプレヒコールが起こった。会場には、カフィーヤ(パレスチナの伝統的なスカーフ)を身に着けた学生の姿も見られた。 小雨が降るなかで行われた卒業式でシップマン学長代行は、政権の標的となった大学を巣立つ1万6,000人の卒業生を祝福した。 「私たちは、留学生を含むすべての人々が言論の自由を持ち、その権利を行使したことで政府から標的にされるべきではないと確信しています」 「そして今日、私たちの多くが卒業生マフムード・カリルの不在を嘆いていることを、私は理解しています」と述べ、民主主義を守ることが「皆さんの世代にとって極めて重要な使命」であると強調した。 また、学術機関は「健全で機能する民主主義国家の柱」であると訴えたが、トランプ氏の名は直接挙げなかった。【翻訳編集】 AFPBB News

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