高市首相の早期総選挙論、トランプ大統領は力誇示…打撃を受けるウォン相場

「1ドル=1500ウォン時代」に対する市場の不安が大きくなっている。海外投資ブームに加え地政学的不安など対外変数が重なってだ。 韓国外為当局のウォン安防衛にも12日の取引時間中にウォン相場は1ドル=1470ウォン水準までウォン安が進んだ。昨年末にはウォンだけが劣勢だったが、新年には対外変数として円安ドル高の構図がウォン下落をさらにあおっている。ウォール・ストリート・ジャーナルによると12日の円相場終値は1ドル=158.03円で年初の156.75円より1.28円の円安で1年ぶりの安値水準となった。円安は同調化傾向があるウォン相場に下落圧力要因として作用する。 最近日本の高市早苗首相が早期総選挙を検討中という話が円下落に決定打となった。早期総選挙で自民党が勝利する場合、高市内閣が積極的に財政拡大政策を展開するという市場の懸念が反映されたのだ。 ここに安全資産選好心理にドルの価値が上がったのもウォン下落要因だ。新年早々からトランプ米大統領が国際舞台で米国の力を誇示し対外政策の不確実性を拡大しているためだ。米政権がベネズエラのマドゥロ大統領を逮捕したのに続き、トランプ大統領はデンマーク自治領であるグリーンランドを買い取るか軍事行動をする可能性までちらつかせた。それだけではない。ロイター通信によると、トランプ大統領は反政府デモを武力で鎮圧するイランにも「強力な選択肢を検討している」として軍事介入の可能性を示唆した。 こうした地政学的不安でドル需要が増えた。主要6通貨比のドルの価値を示すドル指数は12日午前に99.25まで上がった。昨年末の98.32より1%近く上昇した。午後に入ると一部上昇幅を返上し99を下回った。米国検察が米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長に召喚状を発行したというニュースにFRBの独立性への懸念が現れてだ。 最も大きな問題は新年にもウォン安の構造的要因と指摘される国内資金の海外流出が加速している点だ。多くの専門家は当分対ドルのウォン相場下落幅は大きくなるとみた。ウリィ銀行のエコノミスト、パク・ヒョンジュン氏は「今年も海外投資ブームが持続する場合、早ければ1-3月期中に昨年の1次抵抗線だった1480ウォン水準を突破するかもしれない」と分析した。 米国が本格的な利上げに着手した2022年以降、ウォン相場は韓国の低成長基調もあり劣勢を抜け出せずにいる。最近になってからは非常戒厳衝撃と相次ぐ追加補正予算編成、米国との関税交渉に地政学的変数まで重なった。こうした中で外国為替当局はその場しのぎ的な対応ばかり乱発しむしろ市場の変動性だけ育てているとの批判を受けている。ウォン安は輸入物価を刺激して庶民経済を揺さぶり、内需企業に負担を与え二極化を深めさせる。ただ中長期的な見方では韓国の外国為替市場が安定するというバラ色の見方もある。iM証券のエコノミスト、パク・サンヒョン氏は「上半期中にトランプ政権が本格的に利下げ圧力に出る場合、ドル下落でウォン相場も再び1300ウォン台後半まで上がる」と予想する。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加