れいわ新選組の山本太郎代表は16日、国会内で会見し、7月の参院選東京選挙区に元衆院議員の山本譲司氏(62=)を擁立すると発表した。山本氏は「山本ジョージ」として、選挙戦を戦う。 山本氏は菅直人元首相の秘書や東京都議をへて、衆院議員を2期務めた。衆院議員在職中、秘書給与流用疑惑が指摘され、その後政治資金規正法違反で逮捕、起訴され、実刑判決を受けて服役。刑期を終えた後は、出所者や生活困窮者への就労支援や生活支援活動を行ってきたことで知られ、作家としての活動のほか、メディアでの発信も多い。 山本代表は、これまでの山本氏の活動を念頭に「刑務所は社会の縮図。刑務所の中の問題は一般の社会での問題でもあるが、どうやって社会復帰をしていくかというところでお手伝いをしてきた方」「刑務所の中での障がい者や高齢者の問題を社会に提起しながら、実務的にも制度を変えこられた」と紹介。自身が参院議員に初当選した際に山本氏の著書を読んで感銘を受けたとし「いつか自分が(政党を)旗揚げする時には、こういう方にも入っていただきたいという思いは、当時から芽生えていた」と明かした。 東京選挙区は改選6議席。今回は任期3年の1議席が加わるため合計7議席を争うが、各政党が最重視する選挙区で、毎回多くの候補者が立候補するため大激戦が見込まれている。 山本代表は「特に東京選挙区は、例えば若さや見てくれが売りだったりする。それを悪いとは言わないし、さまざまなアプローチがあっていいと思うが、れいわ新選組としては、東京においてはまずは即戦力だ」と強調。「(山本氏が)これまで(制度を)変えてきたことを重視した。世間から見放され、バリアーの中に隠されているような施設の中での改善をこつこつとやられてきた方を、議員にしたいという思いでお願いした」と述べた。 山本氏の過去の政治資金規正法違反を念頭に「言い訳はせず反省し、罪を償った。そこから第2の人生が開き、さまざまな不条理に対し、刑期を終えてからも人生をかけて取り組んできた実務家で改革者だと思う。そのような方を確実に東京から国会に送り込むことが必要」と主張。さらに「これまでの政治のさまざまな汚いことだったり、庶民の味方みたいな顔をしている政党の『裏の話』もたくさんあると思う。選挙戦を通じていろんないやな話も聞けたらいいなと、個人的には期待している」とも語った。